11 スキルの上がる条件がいまいちわからん
「ぅぅぉおおおお嬢様!?!? こんなに血だらけでどうされましたか!?」
蜘蛛ちゃん……サリーナ、そんなに焦るでない。
帰ってくるなり出迎えに来た私のメイド3人が目をひっくり返して驚いています。
そのすっごい勢いに隣りにいるゲルさんまでちょっと引いてるぞ。
「サリーナ、大丈夫。これただの返り血」
「お、お嬢様……!! 私めの名前まで覚えていらっしゃるのですか!! サリーナ感激で涙が出そうです……!!」
違うところにツッコミをいれたサリーナの後ろからごんと鈍い音がしてフリータが顔を出す。
「おかえりなさいませゲルディアス様、お嬢様。この者は後でよく言っておきますのでご了承くださいませ。本日はどうされますか? ひとまずお嬢様はお風呂へ入りましょう」
「ああ、頼む。それとミアは入浴したあとでもいいから私の部屋に連れてこい。少し話しておきたいことがある」
「わかった」
「「「かしこまりました」」」
言われるがままにお風呂へ直行。
いつも思うけどここのお風呂ってどうなってんの?
明らかに銭湯一個分くらいは余裕であると思うけど確かここ8階だよ?
今日見たゲルさんの生活魔法(byミア命名)みたいに誰かお湯沸かしてんのかな。
はー、頭洗うのとか髪洗うのとかは全部フリータ達がしてくれるからすることがない。
気持ち良すぎて寝てしまいそう……。
前世ではお風呂を誰かに入れてもらうって3歳くらいまでだったかな。
何か新鮮。まだ体も幼児だし恥ずかしいのかけらもないしね。
何なら私、前世でも裸とか見られても全然気にしない人だから戦いの最中に服とか全部破けても大丈夫。ま、それはそれでどうかと思うからしないけど。まあ、そうならないことを願う。
あっという間に入浴が終わって肌触りのいいシルクの寝間着に着替える。
これからまたゲルさんの部屋に行かなきゃか。ちょっと面倒くさいな。このまますぐにでも寝れそう。
「お嬢様、ゲルディアス様に突然訪問者が来られまして少し遅れて来るようにとのことです」
「連絡ありがとう、ウラル」
「……!! ありがとうございます」
そんな頬を染めないでよ。なんでお礼言ったらお礼が返ってくる……。別に悪い気はしないからいいけど。
急な訪問って誰だろう。時間ができちゃったしちょっと自分のステータスでも見てみようかな。
アウルベアーをやったあとに不思議な文字が目の前に見えて色んなスキルが入手できたんだと思う。
もらえたやつって確かアウルベアーのディスさんが持ってて私が持ってなかったやつ全部だから相手殺したら相手のスキルゲットできるのかな。
アウルベアー……たぶん死んじゃってるよね……。
(ステータスオープン!!)
【種族 魔人 名前 ミア Lv2
HP 1550(1490)
MP 2015(2015)
SP 3050(3000)
総合値 6615 (6495)
スキル 「∞」「運命操作」「体術Lv2」「剣術Lv1」「暗殺Lv1」「火魔法Lv1」「光魔法Lv1」「闇魔法Lv1」「HP自動回復Lv1」「MP自動回復Lv1」「火魔法耐性Lv1」「光魔法耐性Lv1」「闇魔法耐性Lv1」「投手Lv1」
称号 「使徒」「記憶持ち」 】
おー! スキル増えてる!!
しかもレベルが2になってて体術のレベルも上がってる。
SPとかも微妙に上がってるからやっぱり魔獣とかを倒したほうが上げるのに効率はいいんだ。
でも一応同胞だし殺すのはためらっちゃうかなー。殺してもいいって言われたらすぐ殺るけど。
でもまた知らないスキルとか称号とかが出てくるんだったらちょっと楽しみかも。
ゲルさんにどこかでやってしまってもいい相手がいないか後で聞いてみよ。
スキルが多すぎたら後でわからなくなりそう。
「ゲルディアス様の準備が整ったようです。それでは部屋へ向かいましょう」
長いよ!! 何時間経った? 3時間!
しかも今、うとうとしてて一番気持ちいい体の状態だったのに。
ぶつくさ言っても仕方ないから行きますけど!!
それでは行ってきまーす。
やっ、今日ぶり! ラスボス部屋。
今回はちゃんと呼ばれてるからノックしたら入ります!
「ああ、きたか。おそらく話が長くなるからとりあえず座れ」
えらく物々しい雰囲気で椅子を進めてくる。
重要な話? 睡魔に勝てるかな。
あ、またまたご丁寧に毛布どうも。
「見張りも今はいらない。この部屋から半径10メートルには誰も近づけさせるな」
「「「はっ!!」」」
ゲルさんの命令でヒュッとフリータ達は姿を消し、同時に外から聞こえてくる小さな音1つもしなくなった。流石。
「さて、人払いはできた。これから話すことはミアのこれからに関わることだ。これは勝手に私達が相談していることであってミアをしばっているわけではない。嫌なら嫌とはっきりいえ。そのうえで今からの話を聞け」
結構やばめな雰囲気。
珍しくピンと背筋を伸ばしゲルさんの話に耳を傾ける。
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