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104 ひらめき

誤字報告ありがとうございます(_ _)

朝。海の見えるホテルを取った私達は、外で朝食が食べることができると知り、優雅にサンドイッチを食べていた。

ガリレイド国とは違った楽しみ方だ。


ラムライト国は漁業が盛んで魚介料理が美味しいので有名でもあるが、実はリゾート地としても名が売れてるらしい。ガリレイド国以外の5つの国はすべて海に面しているけどそれほど綺麗に見ることができないのだそうだ。地球でも国によって海の鮮度さが違っていたのと同じことだろう。その中でも沖縄やオーストラリア(イメージだけれど)みたいな海が美しいところはそれを資源とした観光業が盛んになる。それと同じ原理だと思ってる。


「そろそろ闇堕ちに関しても考えないといけないわね」


珍しくレーインから闇堕ちについての会話がスタートする。そうそう、忘れてはいけない。美味しいものを食べるためだけにラムライト国に来ているわけではないのだ。一番大きな理由を忘れてはいけない。


「一見平和そうだが、どのあたりにいるんだ?」


「教会の調べによると……人目につきにくいところに多いみたいだな。闇堕ちで自我がなくなってしまっているとはいえ本能が危ないところはいかないほうがいいと伝えているのだろうよ」


人目につかないところ、、か。

ガリレイド国と同じように森の奥深くや廃墟となっている村なんかに沢山いるのだろうか。

どうやって治していくか。分担したほうが早いだの一緒に回って短時間で片付けたほうがいいだのを討論している最中に私はあることに気づいてしまった。



「ねえ。これって……全員一気にって、、出来ないのかな」


「「「「は????」」」」


私の発言に一斉にみんなの動きが止まり、揃ったような動作で私を穴が空くほど見つめている。理解できない様子だ。

やだ、そんなに見られたら照れるじゃないの。

……冗談はほどほどにしておいて。


「だから、こう、、なんて言ったらわからないけど、今の私達だったら工夫したらできる気がするんだよね」


「いや、何言ってるんだ? 普通に考えて少なく見積もっても100体近くは一つの国にいるわけだ。俺はミアの上限を知らないけど、今まで治してきた数を見ても最高で一回に十名弱あたり。俺たち3人は3人がかりでかかっても1人治すのに魔力の3分の1は削り取られていく。それを一気にしようとなるとぶったおれるぞ」


さすがトウカだ。そんな緻密な計算をすぐにできてしまうとは。あれ? 一応私前世では中学校は卒業してるはずなんだけどな。……このハイスペックな奴らと比べるだけ無駄だと思おう。


「私の魔力は数百治しても余裕で大丈夫だと思うの。でも見つけるのに時間がかかると思うからそれを短縮したいのね。だからレーインの魔眼、トウカの闇の魔力、ヴィスタの記憶力、美凪の人脈を借りたいの」


まだ皆頭にはてなマークが飛んでいる様子だったが、ひとまず言うとおりに動いてもらおう。私の予想があたっていたらこれは時間との勝負だ。出来るだけ早いほうが助かる命も多くなる。


「魔法を組み合わせて全国に私の魔法を張り巡らせたいの。そのためにはまず美凪。美凪ってこっちの国でも知ってる人結構いるんでしょう? 出来るだけ最近の、細かく詳しく書かれている地図を借りてきてほしいの」


「出来るだけ新しく、細かく、詳しいだな。それならすぐ近くにアナガリス教会と親しい教会がある。そこからもらってくる」


「ヴィスタは美凪が地図をもってき次第、すぐにそれらの暗記に取り掛かってほしいの。ヴィスタの暗記力は私達の中でもずば抜けて正確で飛び抜けているから」


「了解。任せて」


「トウカは闇の魔力を私に分けてほしい。闇堕ちを治すのにあたって一番足りなくなるのは闇の魔力だから。光の魔力との比率がおかしいからね。私が闇堕ちを治しているときに肩でもどこでもいいから私に触れて魔力を流すように意識すると相手に渡すことができるから」


「任せておけ。俺の闇の魔力で足りるのならいくらでもか

す」


「最後にレーイン。あなたの魔眼を共有してほしいの。私が今からすることは少し神技に近いことをする。一介の魔族ごときが神のなせる技なんて一人じゃ無理に決まってるの。そこでレーインの魔眼の出番。どうやって使うかは後で教えるから頷いてくれると嬉しい」


「当たり前じゃないの。私がミアに駄目って言うのは本当に危ないときだけよ。むしろ自分が手伝ってって言われてるのに貴方のことだからこれを逃したらミアからの頼みなんて何年も先の話のなりそうよ。喜んで受けさせてもらうわ」


説明をし終わったあとにありえないくらいの速さで戻ってきた美凪が息を切らしながら、6つの自分の身長ほどもある地図を開く。その瞬間ヴィスタは高速で暗記し始めた。その姿は少し神がかっているとでも言えるだろう。


みんな突然の私の意味のわからない提案に乗ってくれて手伝ってくれる。自分のすべきことに集中しながら、いい仲間を持つことことができた、としみじみと実感するのだった。

朝食を食べているところはミア達が貸し切ってます。ミア達はローブも外しているし、何か変なことが始まってもミア達が呼びにいかな限りは来ないそうです。場所によったらありがたいけれどなにか起こったら大変ですね( ̄ー ̄)そういうところには気をつけてください。

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