101 ギルドにて
「おい、知ってるか? 最近出てきた"宵闇"」
「ああ知ってる知ってる。なんでも全員がほぼAランク超えの化け物パーティーだろ?」
「結成翌日から大量の素材で当分は困らねえくらいの金かせいでたらしいぜ」
「しかもその後もずっとひっきりなしに素材やら魔物やらを持ってきてるんだ」
「マジか!?」
「しかもその中にはS級素材も含まれているらしい」
「S級素材って……あの滅多なことでは見つからないっていうあれか?」
「そうだ。しかも1つや2つじゃないぞ。何十も持ってきてる。しかも当の本人達はそれが超レア素材だと気づいていない」
「マジか……」
「そういえば宵闇って、依頼を受けるからって代表の3人だけでランク検査したんだろ?」
「そうなのか? でも他の2人が低かったらズルにならないのか?」
「いや、なんでも「1人の方は私達と比較できないくらい強い。もうひとりはびっくりするくらい弱い。二人合わせて私達くらいのレベルにはなるだろう」って言い放ったらしいぜ。嘘発見器にも反応しなかったからギルドは信じたんだ」
「その1人の方ってやべえな。だって3人でも余裕でAランクだろ? それと比べ物にならんくらい強いって、伝説級のSランクじゃねえか」
「やべえよな。一体どんな奴らなんだろう」
「そうなんだよ。いつ見てもずーっとローブを上から下まですっぽりと被ってやがる。女か男かも分かんねえぞ」
「あれ? 少し前にローブのパーティーがデイザンに絡まれてることなかったか?」
「何だそれ」
「え!? お前、知らねえの!? 勿体ない」
「勿体ないって何だよ。なんかあったのか?」
「あったも何もあれは滅多に見られない美人だぞ」
「なんだ。女関係かよ」
「いやいやいや。俺が女好きっていうのは認めるけどさ。違うんだって。なんか……人間離れしてたんだよ」
「そうそう。金髪黒目のマジで美人な姉さんだったぜ。あれを見てないって、、お前、残念だなー!!」
「二人揃って言うなよ!」
「デイザン、何も言い返せなくなってたぜ。あれは見ものだった」
「デイザンってギルドの乱暴者で有名だろ?」
「ああ、ギルドもどう対応したらいいかわからず困ってるって聞くな」
「それがあの一件以来なんにも」
「なんにもってどういうことだよ?」
「だからそのままの意味だって。全く暴れなくなったんだ。ずーっと惚けてるらしいぜ」
「まさか……惚れたとか?」
「……あるな」
「そんなにかよ!!?」
「だから色々やべえんだって。宵闇っていうパーティーはよ」
「なんでここで宵闇が出てくるんだ?」
「は!? お前、わからずに聞いてたわけ!?? だから、そのローブ集団が宵闇だったんだよ!!」
「嘘だろ!?」
「それにちらっと見えたが男もやばかったぞ」
「もうひとり女もいたな」
「多分全員あれくらいのレベルだ」
「何なんだ? 顔と強さは比例するのか?」
「世の中不公平だな」
「ほんとにそうだ」
「今日も来ると思うか?」
「5日連続だろ? 来るんじゃねえかな」
「じゃあ俺も見てみよう」
「危うく目があって惚れるなんてことやめろよ。俺たち、あんな集団相手に応援なんてできねえぜ」
「もしかしたら勇者パーティーより強いとかあるかな」
「あー、、それは流石にねえんじゃね? だって天下の勇者パーティーだろ?」
「逆にあの中から何人か勇者パーティーに入るとか?」
「「ありえる」」
「勇者パーティーっていつ公表されるんだっけ」
「来年とかじゃね?」
「なんせ今回は侯爵子息に王女様ときた」
「そこに入るやつも大変だろうな」
「ま、俺たちには関係ない話だ」
「お!! 噂をすれば例の宵闇、来たぜ!!」
「!! あれか!!」
「今日も3人だ」
「相変わらずえげつない量出していやがる」
「あれだけでもう充分な稼ぎだぞ」
「しかも……依頼もこなしてるじゃねえか!!」
「なかなか皆手をつけたがらなかったAランクの依頼だ。ゴブリンの群れの討伐だろ? しかも凶暴な奴らだ」
「受付の姉ちゃんがあんなに驚いてるってことは、、依頼達成してんだな」
「やべえな」
「ああ、色々な」
「ちょ、ちょっと待て。掲示板のゴブリンの群れの討伐、全部消えてるぞ!?」
「は、マジか!! じゃああいつらが全部やったってことか!?」
「もうわからんな」
「とりあえず、、とんでもねえパーティーが出来上がってるってことは確かだ」
いつしかのギルドではそんな話もされていた。
次からミア視点に戻ります




