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異世界転移のお供には、スポドリに(笑)ハトに。ウインドカッター!?  作者: 西山景山
第1章 異世界転移のお供には、スポドリに(笑)ハトに。ウインドカッター!?
2/12

目が覚めたらハトがいる。


 何かに鼻をつつかれる感触に目を覚ます。


 (なんだ?)


 何だか頭が重い感じもする。風邪でも引いてしまったのだろうか?


 まだ重いまぶたを開くと俺の額の上に乗っている白い生き物と目があった。


 「うわ!?」


 あわてて上半身を起こすと、その生き物、白い鳩は、飛び立ち、近くの()()()にとまった。


 (ん?)


 「な、なんで部屋の中に木が生えてんだ!?っていうかここ部屋の中じゃない!?」


 目が覚めた俺がいたのは、辺り一面木が生い茂った森の中だった。


 「ここどこだ?どうして俺は外にいる?ていうか住んでるマンションの近くに森なんてあったか?」


  部屋の中にいたはずなのに、見知らぬ森の中に俺はいる。考えられる理由は一つ。


 (夢か)


 そう思い、俺は穏やかな木のさざめきを聞きながら寝ることにした。


 バサッ、と音がして、また額のあたりに重さを感じ、これまた鼻をつつかれる。さっきよりも強く。


 「痛い!!」


 あわててまた起き上がり、鳩を払う。羽田はまた同じ木の枝にとまる。


 (ん?痛い?)


 不思議に思い、自分の頬を強くつねる。


 「痛って!!」


  (嘘だろ、これ夢じゃないのか?どうなってんだよ一体!?)


 ふと白い部屋で引いたガチャの中身を思い出す。


 (たしか、スポーツドリンクに白い鳩に、それとウインドカッター、だったか?)


 「って、あ!!白い鳩!!」


  そう叫んで木の枝にとまっている(くだん)の生き物を指差す。


 (こいつがいるってことはまさか)


 他2つの紙に書いてあったものを思い浮かべる。


 「スポドリもウインドカッターってやつもあるってことか?」


 だが、俺は仕事から帰ったままのスーツ姿で何も身につけたり持ったりしておらず、あたりを見渡してもそれらしきものは見当たらなかった。


 (っていうかそもそもウインドカッターはスキルってやつだったか?)


 「スキルって、まさか異世界じゃあるまいし」


 そう言ってあることに思い至る。


 (異世界?おいおい嘘だろ)


 白い部屋での出来事、目が覚めたときに森にいたこと、その全てがそのありえない事実を裏付けてしまう。


 「まさか俺、異世界転移ってやつをしちまったんじゃないだろうな?」


 





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