オメガ個人の閑話
「やあ。二章第五十二話、作者達の閑話・二章編は見てくれたかな?
此処からは、私の個人的な閑話だ。何を話すのかって?
いやはや、忙しくてエネミーファイルを載せれなかったのでね。此処へ載せさせて貰うよ?」
エネミーファイル
名前:アポトーシス
年齢:無し(調律者曰く、不要なモノ)
身長:142cm~192cm(個体差有り)
体重:65kg~121kg(個体差有り)
性別:不明
種族:機械兵
内容
二章第一話『武器』より初登場。
調律者姉妹が何かを元に製造した、人型アンドロイド(ガノイド)。近接戦闘兵的存在であり、回復役。
名前の通り、自分を(任意、もしくは死亡時に)犠牲にして周囲の同じ魔素を持つ者を微量ながら範囲回復させる厄介者。
実力は一般成人クラスと弱めに思えるが、一番の脅威は範囲内回復能力。多数で現れる為。
ボス級や硬い敵と一緒に出現した場合、一掃する場合は火炎・氷結・雷電属性で倒さないと、魔力や肉体を回復される恐れがある。
時折、その目から涙らしき液体を垂れ流すそうな。
名前:融合海獣スプリッティング
年齢:不明(恐らく四歳~六歳)
身長:168cm
体重:174kg
性別:不明(恐らく女性)
種族:融合海獣
設定
二章第五話『悪夢の海・前編』より登場。
二つ名は団雪之扇=男の愛を失った女の例え。
『ママは大好きだから、パパは大嫌い。幼い私達には、そのどちらか片方しか知らない──揺り籠が私達を護る間は……』
赤い伊勢海老を思わせる姿・甲殻に身を包み、人間を思わせる左腕には──
人間と同じ桃色の唇と、黒く染まった歯が有る。右腕は大きな蟹の鋏。
唇が桃色の時は嫉妬と怒りの火焔弾を吐き、被弾した魔力攻撃を左手へ吸収し任意のタイミングで倍返し。
紫色時なら超低温冷凍ブレスを吐き、霊力攻撃を吸収+倍返し。激しい愛憎を糧に引き出す力は。
ナイトメアゼノ・メイトにはやや劣るものの、パワードスーツ装着済み+火事場不発の貴紀に力比べで軽々と勝つ程。
複数の心に愛憎渦巻く女性が混ざり合い、誕生した為か──男性を集中的に襲う傾向がある。
襲い掛かる理由は勿論、貰った愛情を全て返す為。一番の特徴は腹部の蟹口から吐き出す爆裂泡。
防御壁諸共相手を凍らせる超低温冷凍ブレス、岩すら穿ち切り裂く高水圧ブレスの三つ。
右手の鋏と怪力で相手を自分達の領域である水中へ引き込み、勝負を仕掛ける。
砂の中を潜り死角から襲うなど、知能はなかなかに高い。身を守る甲殻は彼女達が持つ心の殻・壁。
これが鉄壁の防御力を誇っているが──決してこの殻を壊してはイケない。
コレは『彼女達の本心を閉じ込める』為の器なのだから。
名前:ナイトメアゼノ・アンビバレンス
年齢:不明(恐らく十三歳~十六歳)
身長:計測不能
体重:計測不能
性別:女性
種族:ナイトメアゼノ
設定
二章第四十三話『溢れるモノ・前編』より登場。
融合海獣スプリッティングが殻を破るor破られた結果、『中身』が外へ出た姿。
二つ名は不倶戴天=どうしても許せないと深く恨む。
『私達は──絶対に許せない。絶望に染まり凍える程冷たくされた仕打ちを、貴方達に全て返すその時まで』
それは──無闇に解放しては成らないモノであり、誰しもが持つモノである。
歪んだ愛情を抱えて成長したスプリッティングは、ソレを返す為に暴れ狂う。
愛するが為に憎しみを持ち他者を傷付けて殺害し、一時的な満足感に浸る。
しかし回数を重ねる毎にソレは被害数を増やし何度でも、永遠に繰り返す……自己満足の為に。
スプリッティングの殻から出て来たアンビバレンスは朱色の粘液体、言わばスライムである。
あらゆる物理・魔法・奇跡・攻撃系スキルを受け付けないボディを攻略しない限り、倒す事は叶わない。
彼女達の粘液を受けた『生命体』は骨だけを残して溶ける程、危険極まりない。
溶けた被害者を自身の支配下に置き、更なる被害者を増やすべく他者へ襲い掛かる。
攻略するには彼女達の粘液ボディを凍結させ、足止めをし、大爆発に匹敵する最大火力で一気に蒸発させる必要がある。
倒す……までには至らないが、電撃・冷気・火焔系は『命中』さえすればダメージは与えられる。
しかし倒すには、粘液ボディを消滅させる程の高威力が必要。
アンビバレンスの最後はトワイに全身を余す事なく凍結され、自力で抜け出すも。
貴紀が新たに編み出した浄化技──
『ヒーリングアフェクション』を受け、求めていた愛情を得て満足し、自ら完全消滅した。
因みに、二章第五十一話で最後に登場した大(十人)家族。その子供達の半分(女の子)がスプリッティング。
及び、アンビバレンスの素材元になった少女達が、あの時代で生まれ変わった姿である。
名前:ナイトメアゼノ・メイト
年齢:不明(恐らく四歳~十三歳)
身長:空中&水中時・全長851cm
怪物形態時・全長382cm
人型形態時・182cm
体重:128kg
性別:不明(捕食犠牲者と言う意味では男女問わず)
種族:ナイトメアゼノ
説明
二章第五話『悪夢の海・前編』より登場。
水中では四足歩行、地上なら二足歩行、空中も飛べる陸海空を自在に移動出来る珍しい可変型ナイトメアゼノシリーズ。
二つ名は百代過客=永遠に歩き続ける旅人と言う意味。
『一人は嫌だ。だから永遠に何処へも行かない友達で心と体を満たす為、挨拶と友愛の言葉は忘れないよ。hello!』
エイを思わせる姿で空中、太い四足歩行の足に口が尾付近まで裂けた鮫を搭載して自由自在に泳ぎ回り、自身以外を捕食しようと誰彼構わず襲い掛かる。
特に肉の柔らかい相手が好みで、一応程度の会話や意志疎通は出来るものの……根本的な『認識』が違う為、双方で言葉の意味は異なってしまう。
地上では身体中に人間や人魚の身体・骨・内臓が生え出ており、怪物体では四足歩行。人型形態なら二足歩行の手足や尻尾等として機能している。
水・陸・空の三つを自由に高い機動性で行動出来る上、捕食された生命体は生存したまま感覚を残しつつ。
犠牲者が愛する者・愛憎の対象を求めて徘徊する習性を持つ。
二章の表テーマ『恋愛』と裏テーマ『愛憎』を悪い意味で取り込んでおり、極めて攻撃的な性格。
特に厄介なのは捕食対象の姿・記憶を全て模倣し、愛する者・愛憎の対象を引き寄せ、取り込んでしまう能力。
素の力も『今現在取り込んだ者の数』に比例して増減する為、これを攻略しない限りは恐ろしく強い。
反面……遠距離攻撃の術を持たない。それが弱点と思うが──メイトは取り込んだ捕食対象の数が一定数を下回ると。
狂暴性が増して暴れ狂い、自ら捕食対象を求め行動する特性を持つ。
必殺技は水・陸・空共通で使え、身体中にある複数の口から発せられる挨拶の言葉と共に。
敵対者へ吐き出す血液の放射や噛み付き攻撃の『hello!』
地上・怪物体に生えた捕食済み存在の身体を手足として繰り出す連続叩き、踏み付ける攻撃の『my dear friend《親愛なる友》』
人間から皮を剥がした人型形態が、鞭の様に右腕で執拗に打ち付ける『I love you』
無数の顔が付いた頭を身に付け、鎚の如く左腕で振るう打撃『goodby』
メイトの最後は貴紀達と三十九話~四十一話まで戦いを繰り広げた後。
四十四話のアンビバレンス攻略戦時、限界間近の状態で貴紀達に手を貸し、攻略後。
貴紀が巴から貰った手作りのバレンタインチョコ。それを分けて貰い、チョコに込められた愛情で限界を迎え、満腹だと満足し消滅。
因みに、二章第五十二話の最後に登場した大家族の父親が、共に旅をしたパイソンであり。
残る半分の子供がメイトの、あの時代で生まれ変わった姿である。
名前:覚醒融合心霊魚ナイトメアゼノ・ゲミュート
年齢:不明
身長:cm
体重:0kg
性別:不明
種族:ナイトメアゼノ
設定
二章第二話『悪夢の海・中編』より登場。
二つ名は愛別離苦=愛する者と生き別れる辛さ、死別する心の痛みや苦しさを意味する。
愛する者は親子、夫婦のみに限らず、恋愛中の恋人にも当てはまる。
『空虚を埋める為、我々は彼ら彼女らに逢う。我らは個であり群れであり──心情の揺り籠なり』
水上事故や海賊などにより無念の死を遂げた者達の魂、純粋な念をナイトメアゼノ・アニマが集めて誕生した。
心霊魚の名の通り、霊体故に物理は通じず、二章第四十五話『君の名前、ぼくの名前』にて再登場。
倒されたメイト、アンビバレンスの仇を討つべく、エピメテウスの体に憑依して貴紀に襲い掛かった。
が……人間体のベーゼレブル・ツヴァイに霊体ごと吸い尽くされ、霊魚形態の出番は終了。
名前:ベーゼレブル・ゲミュート
年齢:不明
(ゲミュート側は恐らく二十代中盤~四十代後半)
身長:182cm
ゲミュート側=168cm
体重:86kg
ゲミュート側=62kg
性別:男性
ゲミュート側=女性(?)
種族:地球外生命体
ゲミュート側=ナイトメアゼノ
設定
二人で一人の形態を持った、ベーゼレブル・ツヴァイとしては珍しい形態。
名前に関してだが、ツヴァイはそのまま。白い姿のゲミュートを、ゲミュート・レディと命名。
これまた珍しい事に、ツヴァイ自身のスペックに変更点は無く、ゲミュート・レディは痛みに弱い特徴を持つ。
基本的な攻撃は、ゲミュート・レディによる打撃や窒息死を狙った首絞め。ツヴァイは攻撃に参加せず、援護に回っていた。
しかし余りにも痛みに弱い為、自ら体を作り直してゲミュート・レディからゲミュート・defeatへと心禍。
ツヴァイも第二形態のラピエサージュへと強化変態。
名前:ツヴァイ・ラピサージュ
年齢:不明
身長:182cm
体重:132kg
性別:男性
種族:地球外生命体
設定
ツヴァイがナイトメアゼノ・ホライズンの姿や能力を真似て、強化変態した姿。
筋肉増量や武装の増加により、体重の増加は不可能レベルで避けられず、機動力を殺してしまっている反面。
ホライズンを可能な限り真似ただけあって、パワー・防御力・耐久力は強化変態前より格段に上昇。
機動力以外は完全に変態前の上位互換。なのだが……もて余す力に照準は定まらず、振り回され気味。
名前:ゲミュート・ディフォート
年齢:不明(複数の年齢を持つ為)
身長:180cm~5640cm
体重:111kg(触手の総量も含めて)
性別:両性
種族:ナイトメアゼノ
設定
自ら心禍に目覚め、新たな姿を得たゲミュート。その姿は頭から股までは人間、髪と脚が細い触手。
直接手を使っての近接が出来なくなった代わりに、無数の触手を使った攻撃を得意とする。
内二本の男性像、女性像を象った太い触手は男性が奇跡、女性が魔法を詠唱し、使う。
この状態から更に心禍の果てへと辿り着き、巨大化したのが──後ろにある身長の数値。
巨大化により攻撃範囲、威力共に上がったのだが……被弾面積も上がっており、懐に入られると下が見えない弱点を持つ。
劣化版とは言え、取り込んだ生命体の心からメイトとスプリッティングを産み出し、敵と戦わせれる。
肝心なのは取り込んだ対象はゲミュート自身の中にある為、最終的には人質としても機能するなど、手段を問わない。
最後はツヴァイ・ラピエサージュに裏切られた上、貴紀の復活から絆・愛情・共闘の前に押し切られ。
アイン・ソフ・オウルを受け、跡形も残さず消滅させられた。ゲミュートのみ、まだ生まれ変われていない。
「二章で登場した敵は以上になるかな。まあ、パンドラは省くけどね。アニマとハザードは攻略後に出しますので。
それでは最後に、三章・alternative answerの予告をお楽しみください」
『三章予告』
「っ……今の衝撃は、一体?」
突如、帰宅中の貴紀達を襲った謎の衝撃波。
それが、ナトゥーア大陸を瞬く間に駆け抜けると……
「あっ……もしかして──はぐれた仲間が見付からなくて、ルナとお姉ちゃんの所へ帰って来てくれたの?」
其処は記憶を失う前に冒険し、救った筈の土地──ユーベル地方。
「久し振りね。世界の破壊者にして悪魔、オメガゼロ・エックス。でも、随分と遅かったわね?」
「この世界はもう、アタシ達が殆んど支配してるもんねぇ~っだ!」
調律者姉妹に……世界が──乗っ取られた?!
「ぬし様。どうやらこの世界、いやこの時代は……わっちらを悪と認識しておる様じゃ」
導き出された、人類が生存出来る数少ない答え。それに対して、大きな危険性と不自由を唱える。
調律者姉妹の掲げる正義に、悪と決め付けられた貴紀が導き出す答えとは?
次回、ワールドロード三章・alternative answer
あなたの提示する答えは──本当に、正義と言い切れますか?
終




