表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/130

がーるずとーく Ⅴ

 千葉県の田舎にある千葉県立北総高等学校通称北高。


 その敷地の端にポツンと建つ古い木造校舎の一室では、この部屋を部室として占拠している関係者たちが日々唯一の男子部員の人間としての器の小ささにガッカリしながらとりとめのない会話を楽しんでいた。


 それはまったく中身のないものである。


 しかし、彼女たちのことをよく知るすべての北高関係者は口を揃えてこう言う。


「部活動がおしゃべりをしているだけ?結構なことではないか。彼女たちがお菓子を食べて雑談しているだけで済むなら我々にとってこれほど幸せなことはない」


 彼女たちが属する組織。


 その組織こそ悪名高き創作料理研究会であり、それを統べるのが小野寺麻里奈なのである。


 さて今回は、あの日すべてが終わった後に麻里奈の「ねごしえーしょん」の被害者たちが交わしていた会話であり、サブタイトルも本来は「がーるずとーく」ではなく、「GGトーク」とすべきものである。


 では、聞いていただこう。


 彼らの恥ずかしい会話を。




「……教頭先生、私のものと交換しないかい」


「教頭先生の写真が一番のアタリですかね。一番見えているし」


「いやいや、事務長のものもいいじゃないですか。校長先生のだってなかなか捨てがたいですよ。この白いのがチラっというところがなんとも」


「チラリズムですね。では、全員分をコピーするというのはいかがでしょう」


「それがいい。もちろん最高級の写真用紙で頼もう。それから、言うまでもないことですが、他の先生には内緒ということで」


「当然です。いや~それにしても松本まみの手作りチョコか。バレンタインデーが楽しみです」


「まったくです」


「彼女も結構大胆だね。小野寺麻里奈の話では、彼女は私たちのためだけにこのようなサービスショットを撮らせてくれたらしいが、彼女には感謝の念を禁じ得ないな」


「まったくです。生徒たちから没収したものにはこれほどの逸品はありませんでしたから、このような写真を持っているのは私たちだけですよ。優越感に浸れます」


「まったくだ。だが、こうなるとやはり欲が出るな。まだあるのかな。彼女の水着姿の写真も欲しいな」


「いやいやいや。もしかしたら小野寺麻里奈なら水着どころかもっと過激なものを持っているかもしれませんよ」


「欲しいものだな」


「まったくです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ