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橘恭平 妄想日記 Ⅲ

 今日帰る途中に会いたくないヤツに会った。


 相変わらず態度はデカく人を見下したような物言いをしてまったく好きになれない。


 そもそも、あいつが中学生時代につくった「麻里奈教被害者の会」には嫌な思い出しかない。


 自分で言うのもおかしいが、俺は麻里奈に関わることで一番被害を受けている。


 いわば、一番の被害者だ。


 それなのにあいつは俺の入会を認めなかった。


 それだけではない。


 その時あいつとあいつの取り巻きどもは俺に何と言ったのか。


 今でも忘れない、あの言葉。


 ……小野寺麻里奈の腰巾着などに入会資格などない。


 誰が腰巾着だ。


 それが今になって、味方だの助けに来たなどとすり寄ってきても信じられるわけがないだろう。


 だいたい、あいつが自信満々に見せた麻里奈を辱める計画書だって、あいつ自身は何一つ関わらないというやつの卑怯な人柄そのままの内容だった。


 今日のところは、一応ヤツの策に乗ったように見せたが、ヤツの手伝いをするなどまっぴらごめんだ。


 ということで、麻里奈の前にまずはあいつをぎゃふんと言わせてやることにした。


 宣言しよう。


 俺は橘恭平。


 あのような卑怯な手段を使わなくても、麻里奈を跪かせることができる男である。


 なにしろ俺には麻里奈と交わしたあの契約書がある。


 あれがあるかぎり、俺は無敵だ。

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