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5.
そこまで長くもない廊下を歩いて突き当りの扉に携帯端末を押し当てる。
プシュと空気の音がしてドアがあいた。
「こんにちは。ウェッターです。」
「隊長!どうされました?」
コントロールセンターには一人しか隊員がいなかった。
どうやら艦長は休憩時間中のようだ。自動航行を行っていれば無人でも問題ないように思うが、念のため隊員を必ず一人置いている。
「急いで第三部隊の船に着けて欲しいんですができますか?」
「わかりました。」
彼は持っていたコーヒーをグッと飲み干してたくさんのパネルが並んだ機械の前に座った。
正直、全て使いこなせる自信はない。しかし、部下である彼は迷いなく様々なボタンを押してゆく。
「第三部隊船の位置がわかるまでは、大雑把な方向で航行します。向こうの船を発見ししだい、連絡します。」
「よろしく。」