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宇宙警察SPACE軍【レイ編】  作者: 甘納豆
41/44

39.

「ここも変わらない。」

夢でも見ているのだろうか。白昼夢が現実となったような光景に思わず頬をつねった。

記憶にあるよりも多くの花が咲き乱れ、もっと煌びやかな蝶が舞っていた。

「この木の下に来た後、どうしたんだっけ。」

どうしてもその先が思い出せない。

太く頼れる幹に背を預けた。

「?」

ルイたちの位置情報がこの幹の中から現れる。

コンコンと軽くたたいてみた。

「お兄ちゃん!!」

女性の影が幹の向こうから現れ、俺にとびかかった。

「え、えっ……。」

強く抱きしめる女性の奥にロイが立っているのが見えた。

ということは、この子が……。

「あかり…?」

「お兄ちゃん!わたしがわかるのね!顔を見せて!」

長い前髪を持ち上げられる。

覗きこむその瞳は右目が黒く左目が赤かった。

「お兄ちゃんんの綺麗な目。間違いない。あなたはわたしのお兄ちゃん。天候冷ね。」

久しぶりにその名前で呼ばれる。

スペース軍に保護された後、俺は当時の第三部隊隊長ロバート・ゼファルダによって新しい名前を与えられた。それが今のレイ・ウェッターだ。

しかし今の俺は、レイ・ウェッターではなく天候冷として妹に向き合っていた。

「ああ、そうだよ燈。会いたかった。」


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