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はじめに
かつて人類は地上で戦争をしていた。
ある日気が付く。勝っても負けても、損失が大きいことに。
しかし、戦争はやめられなかった。
そこで目を付けたのが宇宙だった。
どこの国の領土でもない。民間人に危害を与えない。無限に広がる空間。
人類が宇宙進出を本格的に行ったのは他でもない、戦争のためだった。
長年戦争は絶え間なく行われた。戦闘機の無人制御も発達して兵士の犠牲者も減った。
そんな中現状に疑問を抱く人たちが現れた。
「なぜ、自分たちは戦争をしているのだろう。」
「この戦いに勝ったら何が待っているのだろう。」
小さな疑問はやがて大きく膨れ上がった。
その疑問はいつしか形になる。
NON-BORDER-SPACE軍という多国籍の中立な軍隊として。
彼らの活躍のおかげもあってか、宇宙戦争は終結する。
これはNON-BORDER-SPACE軍が戦後SPACE軍として平和な時代を維持するために奮闘する、そんなお話かもしれない。