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駿足の冒険者  作者: はるあき
1章 音速の冒険者
29/123

027 Eランク昇格試験

第二章スタートします!

二章は3日に一度くらいのペースで書く予定です。

 あれから、俺とマリーは喫茶店経営と冒険者の二足のわらじ生活を続けていた。

 喫茶店の方は、紅茶やカフェオレの味が口コミで広がったらしく、かなり盛況だった。初日と同じくらいの売上が毎日続いている。もう喫茶店経営だけで暮らしていけそうだ。

 売上を給料に還元しているので、従業員のフェル、ベロア、メニスも元気よく働いている。良い流れが出来ているな。


 冒険者としての依頼も順調にこなしている。

 ゴブリンだけで300体は倒したと思う。そして、そんな俺達の活躍を認めてくれたのか、ギルドからEランク昇格試験の案内がきた。


「Eランク昇格試験はキリマウンテンに生息している、とある魔物を討伐できれば合格です」


 折角なので昇格試験を受けておこうということで、俺達は冒険者ギルドまで来ていた。

 ギルドに入るとリリーさんが受付に居たので、試験の詳細を聞いているところだ。


「意外とシンプルな試験なのね。監視役とかはいないの?」


「Eランク昇格試験ではいないですね。Cランク以上の昇格試験では、上位ランクの冒険者が監視役として同行するのですが」


 なるほど。まぁDランク以下の冒険者は数が多いし、そんなもんなのかね。


「ちなみに討伐する魔物はどんなやつなんだ?」


 気になったので聞いてみた。

 試験の基準にするくらいだから、そこそこ強いやつなのかな?


「今回討伐していただく魔物は、バ・ヌンボボ・バギです」


「「バ・ヌンボボ・バギ?」」


 なんだそいつは?聞いたことが無いな。

 横を見るとマリーが首を傾げていた。

 どうやらマリーも知らない魔物のようだ。


「バ・ヌンボボ・バギは獣系の魔物で、ゴリラのような見た目をしています」


「なるほど、ゴリラ型の魔物か」


「はい。キリマウンテンの西側にいけば、【ウホホッ】という鳴き声が聞こえるのでそれを目印に見つけてください」


「ほう」


 ゴリラみたいな鳴き声だな。


「冒険者を見つけると、胸を叩いて威嚇してくるので注意してください。あと興奮するとウンコ投げてくるので、気をつけてくださいね」


「それただのゴリラじゃね!?」


 ゴリラとの違いが分からん!

 討伐してきても、実はただのゴリラでしたーってなったら悲しいぞ。


「ゴリラとの違いとしては、身体能力が異常に高いことと、胸にバナナ型の魔石をつけていることですね」


「バナナ型の魔石ね」


 それなら何とか判別できそうだ。

 とりあえずゴリラっぽいものを見つけたら、倒して魔石を確認するスタイルで行こう。


「バ・ヌンボボ・バギの討伐証明はこのバナナ型の魔石になります。2日後までに5つ取って来る事ができたら、試験合格です」


 そう言って、リリーさんは俺達の前に2枚の羊皮紙を差し出してきた。


「これがEランク試験の受験誓約書です。一番下の欄に今の時刻と名前を書いてください」


 羊皮紙を見ると、一番上に【Eランク試験受験誓約書】と書いてある。

 誓約内容としては死んでも文句言わない、とかその程度のことしか書いてない。

 死んで文句が言えるはずもないので、多分試験開始時刻を記録しておくのが目的なんだろう。


「おっけー」


「わかったわ」


 俺とマリーはためらいなく誓約書にサインをした。


「Eランク試験の説明は以上です。バ・ヌンボボ・バギの討伐、がんばってくださいね!」


「おう!キリマウンテンにいる全バ・ヌンボボ・バギの首、取って来るぜ!」


「バ・ヌンボボ・バギ、必ずぶっ倒してくるわ!」


 こうして、俺達はバ・ヌンボボ・バギ討伐依頼を受けてキリマウンテンへと旅立った。

 待ってろよ、バ・ヌンボボ・バギ!

 キリマウンテン中にいるバ・ヌンボボ・バギを一掃してやるぜ!!


今回ちょっと短めです。

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