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8話

ロリっ子登場。

 あの性格悪口悪天使でも自分の面倒を見てくれたことに我ながら感謝しているのかな。それに親父が俺を殺したと気づかないまま永遠の眠りについていたことを考えると、知れて良かったのかもしれん。現世で生きていくよりよっぽど自由な世界だここは。


▽ ▽ ▽


 高校卒業した俺は、一時期オカルトにどはまりしていた。その中でも興味深いと思っていたのが「異世界にいってきたけど質問ある?」という2chスレだった。妙にリアルに話すスレ主にアンチをなぎ倒し、我が道をいかんとする根性がすごいと思った。もちろん行けるなんて当時考えもしなかったし、何よりもお金に関して困ることはなかったから、ただスリルが欲しかった。それだけなんだ。


 普通以下クズより上の対応をするのであれば俺は哀れな天使を利用する目的で救ってやろうではないか。その後は恩を返してもらうだけさ。ぐへへ。


「ガブリエルを解放しないのであれば俺は魔王を討伐をしに行かない。それに1人で倒せるような相手ではないと思います。いかがですか」

「そのように言われては仕方がない。だがこちらもタダで解放というのは面白くない。君には魔王討伐までの期限をつけさせてもらう」

「期限ですか。いわゆるタイムリミットってやつですか!?」


俺は首を捻り聞き直す。エキドナは1礼をすると王室から姿を消した。


「期限は1年だ。1年以内に達成出来なければ君は死ぬ」

「勇者しか倒せないと聞いていますが?」

「かわりはいくらでもいる。君は浮かれすぎだよ」


 彼は詠唱し始める。周りには光のオーラが見え膨大な量がこちらからでも確認できる。


「マハラジャ!」


 身体中に流れ込んでくる熱い液体。息苦しいような感覚。俺は魔法をかけられたんだと悟った。


「期限死を付与する魔法だ。いかなる方法でも取り払うことはできない」


 俗に言う呪いというやつだ。某RPGでは治癒不可の厄介な魔法の一つ。


「ぐっ!くそったれええ」

「要望通りエルとやらを解放してやる! そうそう1つアドバイスをしてあげよう」


 彼はにこやかに笑い声を上げて、コツコツと足音を鳴らす。身体が鉛のように動けない。


「冒険者ギルドというのがこの国に存在する。そこへいってステータスを計ってもらいなさい」

「これはご丁寧にどうも」


▽ ▽ ▽


 王室をでて一目散に走り出す。誰を捜しているか見当がつくだろう。あの馬鹿天使だ!


「エルーどこだ!」


 声は反応を待つように庭に響き渡る。だが応答はない。牢獄っていったっけ。地下室の可能性はなくもない。王宮の中に入り直して幾つものドアを闇雲に開いていく。トイレに本棚が沢山ある部屋。誰も居ないじゃないか。


 金髪の容姿をした女性がこちらに気付く。あれは。見間違うはずがない。エキドナだ。凛とした表情で俺に近づいている。できれば会いたくはなかったが......


「エルはどこにいる。王様から解放の許可をいただいた。場所を知りたい」

「そう。では付いてきなさい」


 彼女は二言返事で快く応じる。先程の本棚がある場所へと案内された。さっき見たときはいなかったのにな。そこにはロリータメイドといった方が聞こえがいいだろうか。白いフリルをちらつかせ、メイド服を着ている女の子が本棚を物色している。綺麗に整えられた本の数々が目の前を埋め尽くす。数千はあるだろうか。


「ノックをするようにと何度もいったはずですよエキドナ様」


気づくやいなや注意を受けるエキドナ。ちっちゃい女の子はじろりとこちらをみる。


「そちらののぼっとした方はどなたです?」


俺の方を指差して来たのでとりま自己紹介をしておこう。


「俺はユウキ。こう見えて勇者なんだぜロリっ子さん」


 俺はこう見えてロリは守備範囲内だ。ピンク色の髪がツインにテールしている。ピンクツインテールロリ。でもピンクは淫乱なイメージあるしな。


「ロリっ子? なにいってるです? それよりあなた勇者なんかにみえないです」

「小さい子供って意味だ覚えとけ。誰がなんといおうと俺は勇者なんだよ」

「そうですか。でもあたしはロリっ子ではないです」

「ふぁっ」


 このちびっ子がロリっ子じゃないだと。目を疑うようにまじまじと見る。130cm程の身長で小柄な体型。子供じゃないわけあるまい。


「あとロリっ子呼びやめてくださいです。あたしにはセレスという立派な名前があるです」

「セレスちゃんっていうんだよろしくね」


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