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貴公子と黒猫少女、運命の出会い①

貴公子と黒猫少女、運命の出会い①


ミャ~ミャ~)))



ミャ~ミャ~)))



タタタタタ……



瓦礫がれきの中を小走りする少女が黒い仔猫を追い掛ける。


『ボァー!』


『待ってー!』


少女は仔猫を追い掛ける途中、足元が崩れ、瓦礫がれきの中へと倒れ込んでしまった。



ガラガラガラ)))))



ドターーーーン)))



『アタタタタ……』



『もう、やだーー!!』



緑のベレー帽とマントで身を装う彼女は森ガールらしく腰に短いタガーを帯びている。



パカッパカッパカッ………………



どこからともなく馬の蹄ひずめが響く。


瓦礫がれきを踏みしめ近付く靴音が彼女の耳に届いた。


ペタンと座り込んでいる彼女に優しく手を差し伸べる一人の貴公子。


『お嬢さん……大丈夫かな。』


瓦礫がれきの中で尻餅を付いている彼女は手を伸ばし貴公子に引き上げられた。


『ありがとう……』


彼女はペコリと頭を下げ礼を述べた。


貴公子は少女の左腕に擦り傷ができ血が滲にじんでいるのに気付いた。


貴公子は無言で彼女の左腕を取ると、擦り傷に自分の手を当てて気を送った。


手を当てた傷口の辺りが光を発している。


彼女は貴公子の顔に見覚えがあった。


『あ……!』


『ホスピタル病院の先生ですよね。』


貴公子は少女の傷口を完全に癒してから手を離して答えた。


『私の病院へ来たことがあるのかな……』


少女は幼い頃、父に連れられ病院へ訊ねたことがあると話した。


『気を付けてお帰り……』


笑顔で少女に別れを告げた貴公子は黒馬に股がった。


『あたしウィニー。』


『先生の名前も教えてください……』


貴公子は黒馬に軽く鞭を入れて馬を進めた。


『私はホスピタル.マスター』


『君の探している黒猫は、あの壁の後ろにいるよ……』


遠ざかる黒馬の貴公子の背中に見とれるウィニー。


『まさか……あたし、恋した?!』


壁の後ろから聞こえる黒い仔猫の、なく声。


ミャ~)))



ミャ~)))


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