ドワーフ勇者、ブラック.スミスの命を張った遺言。
ドワーフ勇者、ブラック.スミスの命を張った遺言。
ガシャガシャガシヤ……
ガシャガシャガシヤ……
ガシャガシャガシヤ……
隊列を組み鉄屑傭兵団スクラッパーへ突撃を開始する機甲兵団アボイタカラ。
20体の部隊が接近してくる。
『センメツセヨ!!』
『センメツセヨ!!』
小人族の眼鏡少年ラジェツターが火炎弾を手作りのカタパルトで発射した。
ドドドドドドーーーーーーーン)))))
機甲兵団の手前で炸裂する火炎弾。
火柱と白い煙りが立ち上ぼり視界が遮られる。
すかさず、白煙りに紛れて背後へと回り込むレンチとハンマー。
人工知能のドローンたちは、ラジェツターが放った超電導量子により制御機能を狂わせた。
『テキ!……ミカタ!』
『テキ!……ミカタ!』
敵味方、当り構わず大剣を振り回す機甲兵団。
聖女クレィディアがエンジェルソードを掲げて仲間にオーラを送る。
ピカッーーーーーーッ)))))))
それぞれの手にある戦工具が光を受けて最強武器へと変化してゆく。
混乱した戦闘ドローンの隊列に聖剣ヘブンズ.ソードを帯びたスパナーが斬り込んだ。
ドバッーーーーッ》》》》
ドバッーーーーッ》》》》
側面から援護するようにハンマーが銀大槌グラビトンを縦横無心に振り回す。
ドカァーーーーーーン》》》
ドカァーーーーーーン》》》
アッと言う間に機甲兵団の半分が粉砕された。
制御機能を復帰させた機甲兵団の頭が再び隊列を組み直した。
レンチとラジェツターの間近まで近付いた戦闘ドローン。
ドドドドドド)))))
ドワーフのジイサンが二人に叫ぶ。
『飛び道具は、もう使えん!!』
『ワシの後ろに下がれ!!』
ドワーフのブラック.スミスが大鉄槌を振り回し二人の前に出て守る。
数体の戦闘ドローンを破壊したが寄る年波には勝てず息切れするジイサン。
取り囲まれたブラック.スミスの背後から戦闘ドローンの頭が剣を彼の背中に突き立てた。
グサァーーーーーーーッ》》》
『じいさぁーーーーーん!!』
鉄屑傭兵団スクラッパーの視線がドワーフのブラック.スミスに集まる。
『ワシの人生の最後に最高の死に場所を与えてもらったわいーーー!!』
大鉄槌を渾身こんしんの力を込めて戦闘ドローンの頭に振り降ろすブラック.スミス。
戦闘ドローンは粉微塵に砕け散った。
ドドドドドドーーーーーーーン)))))
『これがSSSスチール.ステルス.ストライカーの武勇だあーーー!!』
『ヒョツコども、忘れるでないぞーー!!』
力を使い果たしたドワーフのジイサンは、その場に倒れ込んだ。
エルフ妖精レンチがジイサンからもらったボウガンを残りの戦闘ドローンに放つ。
ビュュユユーーーーーッ》》》
ビュュユユーーーーーッ》》》
ビュュユユーーーーーッ》》》
ドカーーン)))))
ドカーーン)))))
ドカーーン)))))
すべての戦闘ドローン、機甲兵団アボイタカラは壊滅した。
戦闘から戻ったスパナーとハンマーがドワーフのジイサンの元へ駆け寄る。
『見事だったぞ……新しきSSSよ。』
『お前たちの戦いぶりを最後に、この目に焼き付けて黄泉の国へ旅立っことができたわい……』
五人の鉄屑傭兵団スクラッパーは伝説の勇者を囲んで、その最後を看取り、その意思を受け継いだ。
聖女クレィディアが一輪の花を息絶えたブラック.スミスに手向けた。
その時、一迅の風が吹き鉄屑傭兵団スクラッパーの胸にSSSの刻印が刻まれた。
鉄屑傭兵団スクラッパーが最強SSSへと進化した瞬間だった。
涙をぬぐい、顔を上げ前を見詰める五人の勇者は新たな戦場、魔女ウィッチの館を目指した…………




