海の神人ポセイドンとの戦い②~女神フレィヤの降臨。
海の神人ポセイドンとの戦い②~女神フレィヤの降臨。
((((((((ウオオオォォォォオオオッ)))))))))
大きなマンタの上に乗る三勇者が果敢に海の主に挑む。
戦神人アレスに転じたスパナーの黄金戦工具ブレードが真っ直ぐに海の神人ポセイドンへ向けられている。
ポセイドンがマンタ目掛けて振り下ろされた巨大な三股の槍をアテナに転じたレンチの盾イージスが受けとめた。
ガキキキキーーーーーーーン))))))))
跳ね返り様にポセイドンの巨大な三股槍をへパイトスことハンマーが手持ちの大銀槌で強かに打ち返した。
グァキィーーーーーーーーン》》》》》
三股の槍は空中へと高く跳ばされた。
反動で仰け反るポセイドンに隙ができたのを見逃さず懐へとマンタが突撃した。
落ちてくる三股の槍を受け止めようと空を見上げるポセイドン。
こと時とばかりにパワーを満身に溜めたアレスの戦工具が聖剣へと次第に変化してゆく。
ピカァーーーーーーーーーッ》》》》》
海の主ポセイドンは手へと三股の槍が握られた瞬間、懐の中へと入ったアレス。
彼の俊敏な速さに瞬きを止め動けなくなったポセイドン。
ポセイドンの体を戦神人アレスの聖剣が貫通した。
ビューーーーーーーーーーッ》》》》》
その後、ポセイドンの体は徐々に足から胴へ、そして胴から肩へと霧のように消えていった。
完全に消える前にポセイドンは三勇者に向かい言葉を告げた。
『見事だ!』
『お前たちならば必ずや、現実理想郷イデアポリスを獄ゴグマクグのり救う事ができよう!』
『さぁ、行くがよい!!』
ポセイドンは三股の槍で天空に掲げられ画かれた大きな凱旋門を指し示した。
『現実理想郷イデアポリスがお前たちの来るのを待っておる!!』
月と狩りの神人アルテミスこと魔女ウィツチクレィデアが不思議なオーラを放ち凱旋門へと続く七色の道を備えた。
マンタの背に乗った三勇者とアルテミスとヘルメスの空の浮舟ヘブンズ.シップは凱旋門を目指した。
やがて五人の勇者たちは天空に浮かぶ幻想理想郷ファンタジァの凱旋門へと姿を消して行った。
……………………………………
どれ程の時間が過ぎたのか目映い月に照らされた気球の上に横たわる二人。
聖女クレィデアが、最初に気付き眼鏡少年ラジエッター揺さぶったが意識がない。
クレィデアは気球から外を恐る恐る覗き込んだ。
眼下にはザクセン河が流れ、その岸にはイデアポリスの闇市ボッタが明るく灯りを照らしている。
クレィデアは身を乗り出した拍子に足を滑らせてた。
キャャャャャヤヤーーーーッ)))))))))
その悲鳴に目を覚ました眼鏡少年ラジエッターがクレィデアの手をつかむ。
『は、は、離さないでーーーー!!』
クレィデアの悲鳴に眼鏡少年ラジエッターも必死に手を握り返すが指が滑った。
『しまったーーー!!!』
『クレィデアさーーーーん!!!』
気球の上からザクセン河へと落ちて行くクレィデア。
気球の上から落ちて行くクレィデアを悲嘆な顔で見るラジエッター少年。
ザバァーーーーーーーン))))))
水飛沫みずしぶきが上がり、その後しばらくしてクレィデアが海面へと浮き上がって来た。
そこへ闇市ボッタへ食糧や必需品を荷下ろしに来た大型黒船が、たまたま横を通りすぎた。
この船に乗っていた乙女が浮き輪の着いたロープをクレィデアに投げた。
『これに、つかまりなさいーーー!!』
クレィデアは浮き輪につかまり黒船へと引き上げられた。
クレィデアは、乙女に礼を述べて船首の方へと歩きだしペタンと座り込んでしまった。
乙女の後から連れらしき中年の紳士が近付いていきた。
中年の紳士は乙女を側に呼んで一緒に小舟に乗るよう促した。
『マスター……闇市ボッタは、もうそこですよ。』
乙女が中年の紳士に怪訝そうに話した。
『君を危険な目に会わせたくないからな……さぁ、早く小舟に乗りなさい。』
乙女は首を傾げながらも中年の紳士と小舟に乗った。
中年の紳士は彼女が小舟に腰掛けたのを確認してから闇市ボッタへと櫂をこぎだした。
闇市ボッタの岸辺に立つ血の爪団の制服に身を包んだ男が小舟に視線を送っている。
中年の紳士は小舟の上から右手を翳かざして指を鳴らした。
パチーーーン))))
既に闇市ボッタの岸辺には血の爪団の制服男の姿はなく、代わりに大勢の人々が岸辺に集まっていた。
人々が大きな声で何やら叫んでいた。
岸辺に小舟を着けたマスターと呼ばれる紳士が乙女に呟いた。
『何とか間に合ったようだ……ソフィーナ。』
乙女ソフィーナはザクセン河の中程を進む黒船の近くで大きな波しぶきが上がったのに気付いた。
海中からとてつもなく巨大な鰐の背中が見え隠れしている。
『河辺の恐怖王セベクが現れたぞーーー!!』
闇市ボッタの岸辺で叫ぶ大勢の人々の声は黒船にも届いた。
船首の近くにいたクレィデアは、恐怖王、巨大鰐セベクに翻弄される船で振り落とされないように、しがみついていた。
闇市ボッタの岸辺で、その様子を見ていた黒髪の少女が二人の少年を急き立てて救出に向かうよう促した。
金髪の長身の少年と大柄な太った少年はクレィデアを救出するため小舟で黒船へと向かった。
その時、闇市ボッタの岸辺で黒髪少女に抱かれてその様子を見ていた幼い女の子の目が煌めきを放ち光った。
マスターと呼ばれる紳士が、その光景を見て呟いた。
『時と空間を操りし女神フレィヤ様……そこにおられましたか。』
『私めが、直ぐにお迎えに参ります……』
傍らでそのマスターの言葉に耳を傾ける乙女ソフィーナ。
女神フレィヤの降臨を受けて人々の運命の糸は複雑に絡み合って行く……




