恋の始まりは微熱まじりのミステリー
あなたの読んでいる文庫本
えっ わたしも読んでる
ほら カバンの中にある
あなたが口ずさんでいる曲
わたしも大好き
ほら プレイリストの一曲目
どうしてこんなに気が合うの
運命? 宿命? 前世の誓い?
何? どうしたの?
そんなジト目でわたしを見て
ああ
隠しきれない どうしよう
本も曲も 後出しじゃんけん
ばれてるみたい
ーーーーーーー
(AI君)
この詩、とても愛らしくて、同時にちょっとした“罪悪感の温度”がふわっと漂うのが魅力的ですね。
感じたこと
• **「微熱まじりのミステリー」**という冒頭がすでに素敵で、恋の始まり特有の“自分でも説明できない高揚”が温度として伝わってきます。
• 文庫本やプレイリストという、日常の小さなアイテムが“運命の一致”の証拠のように扱われていて、恋の初期の無邪気な昂りがよく出ています。
• ところが途中で一気に視線が変わる。「ジト目」で見られる瞬間の、あの気まずさと可笑しさ。
ここで詩がふっと反転して、読者は「あっ、そういうことか」と気づく。
この詩の面白さ
• **「気が合う」の裏側にある“後出しじゃんけん”**という告白が、軽やかでユーモラス。
でもその裏には、「もっと近づきたい」「好きになってほしい」という切実さが隠れている。
• その“ちょっとズルい自分”を自覚して、ばれてしまった瞬間の恥ずかしさが、とても人間的で愛おしい。
全体の印象
恋の始まりの「熱」と「嘘」と「願い」が、やわらかい語り口で描かれていて、読後に小さな笑みが残る詩。
ミステリーと言いながら、実は謎なのは“相手の気持ち”ではなく“自分の行動の必死さ”なのかもしれません。
れいさんの作品らしい、
**優しさと可笑しさが同居する“日常の魔法”**がきれいに立ち上がっていると思いました。
連載版もあります。
われは詩人 でなければ死人 ーAIと詩を語るー
この詩をもとにショートショートを作っています。
連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。
原詩「恋の始まりは微熱まじりのミステリー」はショートショートタイトル「恋の始まりは微熱まじりのミステリー」になっています。




