オドオド 4
この世界の人たちは感情や気持ちをもっていつも生きている
苦しい時とか 楽しい時とか 悲しい時とか
その気持ちをどこかにしまい込んでみんなみんなもって生きている
その感情とか気持ちの移り変わりをコントロールするのが私たち 感情の精霊の仕事だ
今日も私たちは青の世界の住人たちを空から見渡してながら私たちは仕事をしている
「キラキラ聞いたわよ!」
「うん?」
突然ドキドキが私の前にあらわれた なんのことかわからなかった
「なんのこと?」
「しらばっくれたって無駄よ この、この!ワクワクといい感じみたいじゃん!よかったね!」
ドキドキは私を肘打ちしながら 私に擦り寄ってきた どうやらこの前のワクワクが抱きついてきた時の話みたいだった
「ち、ちがうよ!べ! べつにそんなんじゃないんだからね!?」
「キラキラ?ほっぺ 赤くなってるよ?」
「そ、そんな! もう! からかわないでよ!」
「はーい(笑)」
ワクワクが突然抱きついてきた時はとてもびっくりしたけれど それは別に悪い気持ちにはならなくてなんだか ふわふわして なんか ドキドキしてた
(それはドキドキの言うところの 恋なのかな?)
「あ!そうそう!あの学生さん2人すっごい進展あってね!キラキラにも伝えたかったわけ!」
「学生さん2人ってあの下校の時に相合傘してた2人のこと?」
「そう!そこからね? なんと!なんと!一緒に2人で毎日下校することになったわけよ! すごいわよね! ドキドキしない?」
「うん、そ、そ そうだね」
「お!噂をすれば あの2人!今から下校ね? 私も行くわよ!」
「え?ええエエエ?」
下校中 ちょっと遠回りをする2人 ベンチに2人並んで座って なんだか 言い出そうとしている
「告白だぁ~」
私は固唾をのんで見守った
「静かだな」
「うん」
「夏祭りあるんだってさ」
「うん」
「もしさ」
「うん」
「よかったら」
(ドキドキ いいやよ!夏祭りに誘うのよ!!!)
「うん!いい感じ!」
「僕はダメだ 言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない言えない」
「え?」
私のすぐ後ろでそう呟いていたのは オドオドだった
おびえたり自信がなかったりするときの感情の妖精
オドオドは真っ黒でどこか落ち着かない様子だった
「そんなことないよ!オドオドならできるよ!ね?」
「もし もし 誘って嫌な気持ちになったら? せっかく仲良くなったのに また仲悪くなって気まずくなる!そんなの嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」
「大丈夫だから?オドオドはできる子だよ!」
「僕 やっぱり言わない 振られたくない」
「オドオド行っちゃダメぇー!」
オドオドは夏祭りに誘おうとした男の子についた
「いや 悪い やっぱりなんでもない 夏祭り近いよなって話だよ」
それを聞いた女の子はちょっと悲しそうな顔をして
「うん もうすぐだね 夏祭り」
「もう!ホント最悪!オドオドのせいでドキドキなくなっちなったわ! せっかくデートに行けると思ったのに!台無しよ!」
「うん、でも、オドオドの気持ちもすごいわかるよ 多くの人が自分を面白いと感じてほしい、よく思われたい よくみせたい 嫌われたくない でもかといって誰かに取られたくもない 大好きとか ありがとうというたった一言だけなのにどうしても伝えられない そんなモヤモヤした気持ちを抱えて今も生きてるんだよね」




