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第1話 神の大地《セレフタ》

セレフタ大陸――それは、かつて神々の眠る地と呼ばれていた。


 大地には五つの王国が存在する。

 そのすべてが《神鎧兵ディヴァイン・アームズ》と呼ばれる古代兵器によって支配されていた。


 火のルグドリア帝国。水のシェルメイア神政国。雷のザンカル連邦。魔術のネブ=オルク王国。そして、空の彼方より現れた第六の神――金の国アステラ。


 いずれも、神々の名を冠する存在が王として君臨し、民の命すら意のままに支配していた。


 だが、その五つの中心から遠く離れた辺境の地に、ひとりの少年がいた。


 アシュレイ・ゼイン。

 彼は、滅びた小国――アルザーン王国の王子である。

 だが、その事実を知る者はごくわずかで、今の彼はただの「鍛冶屋の息子」として、サリダの村で細々と暮らしていた。


 その朝、アシュレイは村の広場に立っていた。片手に鋤を、もう一方の手には古びた布を握っている。


「アシュ、こっちもう終わったよー!」


 元気な少女の声が響く。見れば、近所の子どもたちが畑の整地を終えて、手を振っている。


「おお、助かった。じゃあ次は水路の掃除だな」


「えぇ~、またぁ?」


「働いた分、晩ごはん多めになるってさ」


「よっしゃやるぞー!!」


 子どもたちの笑い声が広がる。その中心に、アシュレイは自然と立っていた。


 村の人々は彼のことを不思議な少年だと言う。物腰は柔らかく、誰よりも働き者。けれど、ふとした時に見せる「遠くを見るような眼」が、時折大人たちを黙らせた。


「アシュレイ様、少しよろしいか?」


 背後から静かな声が届く。声の主は、年若き青年――シエル・ルーヴェ。白髪混じりの淡い銀髪を風に揺らし、分厚い書物を胸に抱えていた。


「“様”はやめろって言ったろ。で、何かあったのか?」


 シエルは眉間にしわを寄せ、書物の一枚をめくった。


「昨日届いた南方の報告だ。ルグドリア帝国の軍がまた村を焼いたらしい。反乱分子がいたとの名目だが……どうやら“神鎧兵”の一体プルトンが動いた可能性が高い」


「プルトン……あの“紅蓮帝”か」


「ああ。もしこのまま軍が北上してくるなら、次はこの村も……」


 その時、空を裂くような大きな爆音が響いた。村の西の丘で火柱が上がる。


 アシュレイは鋤を地に落とし、すぐに駆け出した。


「まずい、訓練場の方だ!」


 丘の訓練場。そこには、大きな体をした青年が立っていた。大剣を片手に、彼は倒れている敵兵の死体を一瞥する。


「ちっ、こいつら……偵察にしてはずいぶん荒っぽい手を使ってきやがったな」


 彼の名は――ガロン・ベルク。

 アシュレイの幼なじみにして、若くして幾つもの戦場を渡ってきた実戦派の猛者だ。


「ガロン、無事か!?」


「こっちはな。だが一人逃した。村に急げ。手遅れになる前に――」


 アシュレイは頷き、シエルに向き直る。


「……シエル。もしこの村が攻められたら、俺は逃げない。戦うよ」


「王子として?」


「人として、だ」


 その瞬間、村の鐘が鳴り響いた。


 敵襲を知らせる警鐘。

 神に支配されたこの大地で、人が人の意思で生きようとするための、最初の戦いの火蓋が切られた。


※この物語はAI(ChatGPT)の草案を元に作者が加筆修正しています。詳細はあらすじ欄をご覧ください。

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