雷ゴロゴロ
ピカッと光る雷が怖いララちゃん、ママも雷苦手なの。
ララちゃんは怖いとウォーンとなく。
例えば雷は稲妻が光ると察知するらしく雄叫びをあげる。
「めっちゃ、怖い!光っだぞ!」
大きな音がすると一人では耐えられないらしく、サークルに2本足で立ってリビングに入れてくれとアピールする。
「私を守って」
「大丈夫だよ」と声はかけるが静まる迄ないている。
これはララが年を取って目や耳が悪くなる迄続いた。
それから怪しい人にもすぐ反応する。随分遠くにいる電気、水道、ガスの検査員の人にもウォーンと吠える。
「怪しい人が近づいてるぞ!」
自分の家に来ると「わんわんわんわん」大きな声で知らせてくれる。宅急便の人が来ても黙っているのに不思議だ。何が違うのだろう?
近所迷惑だったろうに
そんなララが体調を崩した事があった。生まれて1年経った頃お隣に子犬がやって来た。お友達になってほしくて庭に遊びに行った。
「こんにちは、モモちゃん」
リードを離してみた。子犬のモモちゃんはララをは母犬だと思い、飛びついてきた。おっぱいを探しているようだった。ララはビックリして必死に逃げ回った。その後脈が乱れて気持ちが悪くなった。次の日も元気がないので病院に行った。検査して薬を貰って数日経つと普段のララに戻って安心した。
「ママ、初対面のモモちゃん、ちょっと怖いよ」
病院と言えば合わない獣医さんもいた。初めての病院で予防接種に出かけた。診察しようとしたらウーッと噛みそうな仕草をした。直ぐに口輪をハメられた。その後チクンと注射された。
「注射は痛いよ」
それがよっぽど嫌だったのか車で病院に向かうだけで震えるようになった。
可哀想になって病院を変えてみた。犬に慣れた優しい獣医さんは「大丈夫だよ」と声をかけながら診察してくれた。
「ママ、口輪は怖いし、とっても嫌」
「ごめんなさいね。ララちゃん」
ララが人を噛まないことはママが1番わかってるのにね。
「ララちゃん、林檎食べる?」
ママが小さく切った林檎をくれた。
ガシガシガシガシ
「美味しい〜」
しかし、夕方になってお腹がゴロゴロしてきた。夜中にもお腹痛くて数回トイレに出かけた。
「ララちゃん、ごめんなさいね。」
それからはララの食事はドライフードと缶詰が主になった。
「色々食べれると楽しいのにね」
ママの寂しいそうな声がした。