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土の香り  作者: ふみりん
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生後一ヶ月で母犬と別れ人と暮らす事になった柴犬ララは上手くやっていけるのだろうか?

柴犬ララはとっても繊細で頑固者。甘えん坊で寂しがり屋。人との暮しは楽しかったのだろうか?

家を建てて念願の柴犬がやって来た。

名前はララ、皆が呼びやすくて本人も覚えやすいとの事で名付けた。

「こんにちはララちゃん」


「ここはどこ?、ママはどこ?」

落ち着かない柴犬ララは家の匂いをクンクン嗅いでいる。知らない家で不安なのだろう。母犬と別れて、おっぱいもまだ恋しいだろうに。


「何だか知らない人ばっかり、お家に帰りたいなぁ」

夜になってもザワザワする。泣きたくなったよ

「クーン、クーン」


見かねた仁は自分の布団をララの横に持ってきた。

「安心して寝なさい、パパがここに居るからね」

暖かさを感じてホッとしたのか眠りについた。


朝になっておしっこしたくなった。

ウーン、ウーン

ママが抱っこして庭に出してくれた。

芝と土の匂いはウキウキする。

「トイレシートは好きじゃない、やっぱり土の上が1番なんだよね」

ママとパパは朝と夕方お庭に出してくれる。柴犬ララのトイレは晴れの日も雨の日も台風の日も土の上になった。


まだまだ食べるのが上手に出来ないララちゃん、パパはミルク様に哺乳瓶を用意してくれた。これは良い!

ゴクゴク飲めるし、ママのおっぱいみたい。

そして人間のママも抱っこして飲ませてくれる。お腹いっぱいなったら眠くなったよ!


暫くして首輪が着けられた。

「なんだこれ?何だかとっても窮屈、外してよ」

ララは首を振ったり、噛んだり、抵抗した。

だけど、暫くしてリードも着けられた。

「またまた何だこれ、邪魔で自由に歩けないよ」

必死で抵抗した。

「噛んじゃ駄目」パパに叱られた。

「リード付けないと散歩行けないのよ」ママも困ってるようだ。

人とは勝手だ!首輪したり、リード付けたり、トイレトレーニングしたり、嫌な事を一杯押し付ける。

「自由がいいのに」

ララは心の中で叫んだ。


今日は庭じゃなくて道路を歩いている。当然リードを付けてパパが一緒だ。外は楽しい。色んな匂いがするし、お友達にも会える。土の上を歩いてると自然にウンチも出るしね。へへへ


「出しなさい」パパが口の中に手を入れてきた。

「うーっ」思わず唸った。

でもパパは諦めない。「おえっ」

「落ちてる物を何でも食べちゃ駄目なんだよ」

パパが真剣に話する。

口に入れる度に怒られる。次第に良くない事だとわかってきた。

段々散歩が楽しくなった。嫌いなリードもそんなに嫌じゃなくなってきた。「早く散歩に行きたいな」


「待て」パパが言う。

よしと言うまで動けないし、ご飯も食べられない

「何してるんだよ、嫌になっちゃうよ」

でも、待てが出来ると皆が褒めてくれる。よしよししてくれる。ジャーキーをくれる。

「言う事聞いてあげようかな」

パパとママが嬉しそうだしね。





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