一日目(1)
初投稿です
僕はこの世界で、地獄も見たし、天国も見た
「ケイル・ファンルド!君の成人式は次の儀式で終わる!」
その地獄の部分の一部分から全ての運命が…生き方が決まったと思う
「皆様!これより神からの贈り物の儀式を始める!」
まだこの頃は成人とはいえないガキだったから、こんな事になるとは考えていなかっただろう
「ケイル・ファンルドの能力が浮かび上がった!」
「おぉ!」
「ついに!」
頑張れ、僕
負けなかったから今の僕がいる
そう言ってやりたいんだ
「ケイル・ファンルドの能力は!…ん?」
この時の僕に
「ケ、ケイル・ファンルドの能力は……「不明」…じゃ……」
ーーー
『僕の名前はケイル・ファンルド
15歳を今日乗り越え、16歳になる
16歳というのはこの世界の重要な年齢である
それは「神からの贈り物の儀式」があるからだ
その儀式は教会でその人がどのような能力を持っているのかを確認する儀式であり
それによって職が決まる
能力は様々で、水の温度を操る能力とか、空を飛ぶ能力とか……
正直言って今日は来ないで欲しかった
だってもしも神託を授かるとかなら教会なんかにつとめなきゃだし、それから……』
コレは昼前の気持ちを言語化したものだ
昼までずっと辺りは険悪なムードであり、母も父もイラついている
飯の味なんか覚えていない
家に帰ると僕に素っ気なく、僕が視界から消えた瞬間にブツブツと言い合う
父は暴力的になり、僕が何か失敗したりすると何度も殴ってきたし、怒りっぽくなった
母はご飯を適当に造ったりで僕のことはぜんぜん気にしてくれない
そんな状態が何日も続き、もはや生命の危機を感じてきたころ
「もういいよ!こんな家出て行く!自分の直感だけで生きていく!だからもう関わらないでくれ!」
親の説得はなかった
だから僕は普通の人から落ちた奴になった
僕は家を飛び出て街の中央広場へ来た
真ん中には噴水と宗教チックな像が建てられている
少し頭を冷やそう
落ち着いてこれからを考えるんだ
いつもみたいに目標を決めてから行動に移そう
鞄からメモ帳を取り出し、インクと尖らせた木の枝で文字を書いていく
小さい時はこういう工作をしたら良く褒められたな…
『メモ(重要)
題名:人生の目標
書き始め:春の2日
メイン目標:生きる
一:職
二:食
サブ目標:能力の調査』
こんな感じでいい……かな
よし……
…………
どうしてこうなったんだろ……
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