泣き虫と転生管理局
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しかしゲームは遊んでいない
──7月某日
はうーっ。テスト終わったよ無難に終わって、ひと安心
「美袋ちゃん、テストどうだった?」
「うん、まあまあかな」
入学してから仲良くなったクラスメイトと会話しながらソワソワが止まらぬわい。何せ帰ったら、アレをするのであるアレを
テスト終わったしもう夏休みのようなもの。アルバイトも少し入れてあるが、まとまった時間が取れるぜ~
「じゃあバイトの時にね!」
「うん、よろしくね~」
さあ帰ろ
わたしの前にはパールホワイトに染められた球イスちゃんが居ります。最近のデジタル機器にしては珍しく、分厚い紙の説明書が付いてた
それによるとスマホと連動させて電話したりアプリ使ったり出来るみたい。テンションMAXな曲をBGMにして戦闘とか楽しそう
後は色んな周辺機器に接続できるみたいだけどゲームするだけだから別にいいや。とりあえずスマホはセット
いざ行かん仮想現実の世界へ
目を開けると、お役所の受付みたいな所に座ってた。目の前には綺麗な女性、ビシッとスーツを着てる
「ようこそ絆オンラインの大地【ヒューガルデン】へ、登録者ウカンミナギ様ですね」
コクコクと頷く
「私はAIアバターのK296と申します。この世界への御案内兼キャラクター作成の補助を担当しております」
おい、ファンタジー要素が薄いぞ。受付さんの名前も考えろ
「貴重なご意見ありがとうございます、尚スピード化のため脳内思考を読み取っていることを御了承くださいませ」
ホンマに!? あっ、ニコッてしやがった。
「進めますね。まずは貴女の分身であるキャラクターの名前を教えてください」
ミナギで
「現実と同じ、もしくは近似する名前はオススメできません」
じゃあナギとかミギーとかはダメか~
「どうしてもと仰るなら……」
考えます。わたしの【袋】の字を英語にするとbag……手提げ(ハンド)肩掛け(ショルダー)カワイくない~。ん?
【ポシェット】
いいかも! コレでコレで
「畏まりました。では次に……あら、課金ガチャのチケットを登録されてますね」
うん。コード入れたよ
「では先に引いてきては如何でしょう? 当てた技能によって職業を選択しやすいかと」
ほうほう、このゲームは職業と技能でキャラを組立するシステムですか。ハーイじゃあ引きまーす
「では後ほど」
へ?
目の前が暗転した直後、わたしはカジノみたいな場所にいた
「ヘイ! ミス・ミナギ、コッチデース」
あ、バニーさんだ……と思ったら受付のひとだ
「ナンノコトデスカー? ワターシハ、カジノタントーノ……【エリー】デース」
妙な間があったね。さては名前を今かんがえたな
「ご意見を取り入れて環境とキャラを変えてみました」
もとに戻った!
「こほん。えーではガチャスロット召還!」
ポンという音と共に目の前にスロットマシーンが現れやがったよ
「では早速……1回目スタート!」
ガチャガチャポン。これは本かな【技能の本】だって、どんなスキルかなっと
スキル【自爆】 消費MPなし
自らの命と引き換えに大ダメージを与える
おおーい! いきなり物騒なのきたよ!! どうすんのよコレ
ガチャガチャポン。うわ、もう2回目いってる
スキル【大爆発】 消費MPなし
自らの命と引き換えに範囲で超ダメージを与える
【自爆】があるとダメージ増
どうも爆弾娘です。なんじゃそりゃ運営はそんなに爆発させたいのか!
ガチャガチャポンポンポンッ。今度は纏めて出しやがりましたよ
スキル 【自爆】【大爆発】【形状変化】
【取り込む】【光魔法】
アイテム スキルレベルアップの種
進化の種×2
乙女の槍
人種以外を選べるよチケット
これがガチャの結果。1つだけ、ものすんごく気になる物がある
そう【人種以外を選べるよチケット】だ
※キャラクター製作時のみ使用可能
今しか使えない。実に悩ましいブツである
──転生管理局
「お帰りなさいませ」
お、戻ってきた。何かこの場所にも名前が付いたみたいだねエリーさん?
「はい、こちらは転生管理局。そして私はエリーです」
はいはい! エリーさん、このチケットですが……
「はい、それはシークレット景品ですね。かなり低い確率なのですが運が良いのですね」
おお、秘密のぷれみあーむ。人は特別という言葉に弱いもんだ、使用不可避な気がしてきた
「使用なされますか?」
えーと、デメリットは?
「まずアバターは選択種族によって、初期は固定です。ゲーム内での行動により姿が変わる可能性もあります。職業は種族名になり固有の能力になります。そしてスタート時の場所も種族によって異なり、最初はソロ活動しかできないような状況が予測されます」
姿形や職業はともかく、ソロ縛りってMMOとしてどうなのよ。寂しくない?
「そうですね、しかし他のプレイヤーとは違った体験が出来るのも他種族の醍醐味です。完全に閉ざされた場所ではありませんので合流も可能でしょう」
う~ん悩む。でも最初はソロで地味にレベル上げしようかと思ってたし、他のプレイヤーがいないのは気を使わないで済む
よし! 使います
「こちらが一覧になります」
どれどれ、おお動物に不死者に竜までおるで古代機械兵器なんか兄が好きそう
あ! みーつけた。これにしよう
精霊
わたしが体験版で見た光る綿毛ちゃん。ふよふよ漂って綺麗だったんだよね、決定
「承りました。他には何かありますか?」
【自爆】と【大爆発】は置いて行きます。危険物扱いは嫌だ
「スキル保持数には制限が有りませんので持って行かれては? どちらもレアスキルなんですよ」
そんなこと言われたら、頭の中で母の『もったいない幽霊が出るよ』の言葉が反響する。はい持って行きます
「では以上になります。スタートの場所は訓練所も兼ねているのでステータスやスキルを、そちらで確認してください」
チュートリアルは?
「それも訓練所に担当が居ります」
わかったー、行ってくるね
「はい、いってらっしゃいませ。新たなる旅立ちに幸あれ」
やあってやるぜ!
ポシェット 精霊(素体)
LV1
HPー/ー
MP20/20
STR5
INT5
AGI1
DEX2
DEF2
LUK5
固有スキル
【精霊語】【浮遊】【物理無効】
アクティブスキル
【自爆】【大爆発】【形状変化】【取り込む】
【光魔法】
装備 なし
【ヒューガルデン】ヒュージ+ガーデン 大きい庭
【K296】キャラクターつくる
【エリー】受付嬢ならエリーだろ! (とある運営陣の1人が付ける)
【クラスメイト】不明