表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バッドエンド・リバイバルズ  作者: ストラド
序章 神援者たちの章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/14

第8話 舞台までの花道

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様の閲覧を認識しました。

 自己紹介のあと、机の上に置かれた菓子を食べながら他愛もない雑談をした。学校について、天上世界について、好きな本について、得意なことについて。なんだかアットホームすぎて、実はブラックなのでは……?と思ってしまう程、居心地が良いように感じた。


 そして、その後僕は係長に連れられ、「天上学校」にやってきた。ここは天上の教育研究機関であると同時に、併設された「相棒」の養成所で実践研究をしているらしい。


「実はもうアズマ君に相応しいであろう『相棒』に目星は着いてるんだよね」


 応接室へ向かう道中で係長はそう言った。


「あの、ずっと思っていたことを言ってもいいですか?」


「なんだい?」


「僕は死んだばかりじゃないですか。係長を含め、皆さんがまるで僕が今日来ることを知っていたかのような行動をとるものですから、疑問に思ったんです」


 係長が川へ迎えに来たことも、歓迎パーティーを開かれたことも。どことなく感じていた違和感は、「どうして僕が今日来るのを知っていたのか」に行き着いた。


「それは死者の魂が天上世界に踏み入れるには、手順があるからだよ。輪廻してもいい魂かどうか判断したり、川に流したり……ね?そのせいで短い時でも1,2週間はかかるからね」


 どうやら、神援者だからと言ってその手順において特別扱いされることはないとのこと。天上世界への入り口を一つに絞らなければ、管理が面倒なのだとか。輪廻出来ない魂も川に流され、川の先にある奈落へ破棄されるという。


「天上のシステムは完璧じゃないから、アズマ君が神援者用の川の流れに引っかからなくて奈落の方へ向かい始めちゃって、かなり焦ったんだから。拾える箇所なんてあの桟橋くらいしかないのに、そこまでにも2日くらいかかったし」


 まさかそんなに危ない状況だったとは。当時の係長からそんな雰囲気は感じなかったけれど。それほどの危機があったことを隠し通せるほどの演技力があるのか、はたまた慣れているのか。前者なのであれば、弟子入りしたいところだ。


「お騒がせな新人ですみませんね」


 そうやって軽口を叩けば、


「本当にね……」


 と言いながら、手をデコピンするときの形をとるも、その人差し指は空を切り、トンと額を突かれた。


「ゔっ……」


「ま、今の相手がリエンだったら悶絶するほどのデコピンをくらわしてやったけど」


 そのリエンっていう僕の遠い親戚、余程係長と仲が良かったんだろうな。


「じゃあ、話を戻そうか。アズマ君の『相棒』として目星をつけているのは、かつて遊園地支部に配属されていた子達だよ。ちょっと難ありって感じだけど、アズマ君ならきっと大丈夫」


 なるほど、経験者ならば心強い。


「難というのは?」


「うーん、会えばわかるよ」


 つまり、見た目で分かるほどの難ということなのだろうか。急に不安になってきた。生憎僕は素行が悪い人が身近にいた経験を持っていない。心配だ。


 それに、僕は上手く「バディ」を演じることが出来るのだろうか。今のところ、「新人」は我ながらそこそこ上手く演じられていると思うのだが。

――ピピッ

全知全脳システムが≪エラー:表記できません≫の(送る相手の名前を入力してください)様が情報を読了したことを認識しました。


全知全脳システムはあなたの閲覧を歓迎し、今後もあなたのために情報の提供を続けます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ