第7話 共演者たちとの邂逅
――ピピッ
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次に自己紹介しようと髭がやや特徴的な中年男性が立ち上がった。他のメンバーの見た目が若いので若干浮いてる気がする。
「私はアムネシアといいます。名前の通り記憶喪失ですが、副支部長をやらせてもらってます。『神援者』は本来自分の好きな年齢の見た目になれるのですが、記憶を取り戻すヒントになればと死んだときの年齢で過ごしています。ああ見えて係長なんてしぶとく70近くまで生きてますからね……。この年齢で過ごすのは不便が多いですから、ご迷惑かけるかもしれません」
若干係長に対する皮肉が聴こえたような……。記憶喪失か、僕も何か手伝えたらいいけれど。
「じゃあ次はアムネシアの『相棒』であるあたし!あたしは鵺のウメカ。あんたや今はここにいないアカツキちゃんと同じでヤマト古語由来の名前なの。梅の花って意味なんだって。今はアムネシアさんが異世界に出向く『観測』をお休みしてるから、フリーターみたいな感じに色々なところの雑用係をしてるんだよ。普段は会えないかもだけど、よろしくね~」
なんだか自由気ままな風みたいな人だ。それに、他の人が制服風の装いなのに彼女だけは忍者風の衣装だ。
そこで気づいた。僕もいつもの学校の制服とは異なる服を着ている。全く気付かなかった。後で鏡でも見てみようか。
僕が制服に気を取られていると、目の前には先程クラッカーを鳴らしていた、THE陽キャといった感じの青年が立っていた。
「オレはエクエ。何百年も生きてるから年が近いって言うのはちょっと変だけど、そうだな、享年が近い……かな?ま、仲間が増えて嬉しい!ってとこ。少なくとも俺にはタメ口な!仲良くしようぜ」
そして無理やり握手させられ、ブンブンと勢いよく振られた。でも、彼とは何となく仲良くやっていけそうな気がする。
「俺はエクエの『相棒』、ケツァルコアトルのマティ」
きっと無口クール系なのだろう。エクエとは正反対だ。カッコいい眼帯も身に着けており、厨二感も感じるが厨二病系ではないと信じたい。褐色肌と白髪という組み合わせも厨二病ホイホイな気が……。
次に立ち上がったのは、これまた無口クール系に見える少女だ。
「わたしはヨハナ。生前薬師をしていたこともあるから、薬草について知りたかったらいつでも聞いて。あとは料理が趣味よ」
アルタ姉さんがさっき言っていたのは彼女なのだろう。しかし、ヨハナの隣に座っているエクエが顔をやや青くして首を振っているのを見るに、料理好きなメシマズということなのだろう。注意しておこう。
「うちはヨハナちゃんの『相棒』、ジェマ!うちはカーバンクルだから、キラキラしたものが大好きなの。キラキラした物を拾ったらうちに譲って欲しいなぁ……なぁんて。うちの目、感情によって色が変わっちゃうけど、不気味に思わないでよね?」
確かに、先程見た色と若干違う気がする。いつかどの感情の時にどの色なのか聞いておこう。彼女は瞳自体も宝石のようにキラキラしているな。彼女の性格も相まって僕には眩しすぎる。
「あたしはエクシア。アズマ君が初めての後輩っていうことにはなるけど、新人同士として仲良くしてくれると嬉しいな。アムネシアさんほどではないけど、私も記憶の一部が無いの。大切だったはずの誰かのことを忘れちゃってね。思い出すためにも恋愛小説を読み漁ってるから、乙女心で悩んだらいつでも相談して」
彼女は若干神秘的な雰囲気が漂っているな。なんだかこの世の人間ではないような不思議な雰囲気も感じる。それは彼女の『相棒』も同じだ。まぁ、『相棒』は元々人間ではないのだから当然かもしれない。
「ボクはエクシアの『相棒』、大口真神のネクサス。エクシアと同じでまだ経験が浅いけどよろしく」
なるほど、神だから異質な雰囲気を感じたのか。そういえば、神であるマティも同じ白い髪色をしている。そういうルールでもあるのだろうか。いや、係長が普通の人間な時点で破綻しているかもしれない。
一同の自己紹介が終わると、係長が補足をする。
「実はあともう2人いて、俺と一緒に異世界転生観測係を発足した君の親戚、リエンとその『相棒』であるアカツキ君」
すると、エクエが勢いよく手を挙げた。
「おやおや、どうしたんだい?エクエ君」
「アズマの『相棒』はまだ決まっていない感じっすか?」
確かに。僕には「相棒」がいない。気になるな。
「それは一旦これらのお菓子を片付けてからね。そしたらアズマ君を『学校』に連れて行くから」
――ピピッ
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