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性自認が女の俺は女子陸上部で無双する

笛美ふえみ 弐須斗にすと

主人公。

性自認が女性の少年。

男の肉体をフル活用し女子陸上部で無双する。

両親共に純日本人だがポリコレ配慮のため黒人である。

「位置について、よーい」


 パン!!!


 自分の種目である100m走を走り終わり、そんな音を聞きながら俺がタオルで汗をぬぐっていると背後から声をかけられた。

 ちなみに周りには女子しかいない。

 それもそのはず、何故ならここは女子陸上部だからだ。

 そして何故そんな場所に男の俺がいるのか。

 それは俺の性自認が女性だからである。

 それ以外に理由はない。


「流石は笛美、早かったな」


 振り向くとそこには斧乃木 千草先輩が立っていた。

 斧乃木先輩は三年生でこの女子陸上部の部長である。


「……い、いやぁ……ぜ、全然そんなことないですよ」


 俺はポリポリと頬をかきながら下を向いた。

 性自認が女とはいえ女性が恋愛対象の俺からすると斧乃木先輩の豊満なボディは目に毒すぎる。

 下半身に熱を帯びるのを感じ少し腰を引く。


「何を謙遜しているんだ! お前のタイムは圧倒的だ! 正直他の女子部員たちとは一線を画している!」


 すると突然、ガシッと斧乃木先輩が俺の手を掴んだ。


「せ、先輩何をッ!?」


「笛美。お前をウチの"エース選手"にしたい」


 そう言う斧乃木先輩の目は真剣だった。

 思いがけない言葉に俺は慌てる。


「な、何を言ってるんですか! 俺まだ一年生ですよ!?」


「だからこそだ。お前は一年生にも関わらずこの女子陸上部で二年と三年含めトップの成績を叩き出しているし伸び代もある。エースに適任なのはお前しかいないのだ。他の部員達には私から話をする」


「で、でも……」


「無理にとは言わない。だが、考えておいてくれ」


 そう言うと斧乃木先輩はヒラヒラと手を振りながら立ち去っていった。


「俺が女子陸上部のエースだなんて……」


 そんな先輩の背中を見ながら、俺は呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。





 そしてこの後、俺は女子陸上部のエースとなり数多の女子選手相手に無双し百合ハーレムを築くことになるのだがそれはまた別の話。


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