最後の最後まで愛してくれてありがとう
はらはらと 紅葉落ちてる わびしき木
光差す影 ものいわずあり
日のあたり 人あれし靄 向き合うて
こぞりそぎ合い 磨き合う子ぞ
陰ありし 人もやさぐれ 組み合うて
ふとまにありし かくしミタマよ
日と陰に 組み組みて生む 御魂ごと
冬の静けさ 我の本尊
今にあることの意味を知る
なぜ丸が丸いのかを知る
考えたこともなかったようなことに
目を向けて見れば
捉えられるものがある
なぜ枯れるのかを知る
生きとし生けるものは皆死ぬのはなぜかを知る
どんな時でも生きることは尊いならば
どんな死も尊いことを知る
散る時は美しい花火は
生まれる時はずっとずっと死んでいたも同然なんだ
散る時の紅葉もそう
生まれた時は紅く他と違いを見せ
誰よりも輝いていた時期なのに
死ぬ時は一瞬なんだ
そこに尊さがあることを知る
影があるからこそ光がより際立つ
今この時を
咲かせることに一心で
一心だからこそ
その美しさを讃えるんだ
始まっていない芽でも
生まれていない芽でも
今この時に
終わりはない
死はない
終わる生命は悲しくも
死んでいく生命は悲しくも
今この時に
尊ぶ生命がある
愛する生命が芽生える
何もない時こそ
すべてが静けさの中に存在することを知る
私の中にすべてがある
他の中にすべてがある
自他が力を合わせた時
新たなものが生まれる
自他共に力を合わせ続ける限り
無限の力が生まれる
それはよろこびとなり
未来永劫弥栄続く御代なり
果てしなく我が御代に続く私だけの道なり
あって当たり前ものなどなかった
いて当たり前の人などいなかった
私の道に自と他は別つことなく自他であり
正と誤は別つことなく正誤
優と劣も
美と醜も
神と人も
すべては一つで
すべては一つの中にあり
一つはすべてを内包していることを知る
どんなに小さなものも
どんなに大きなものも
大きいを持っている
小さいを持っている
苦楽は共にしてこそ
生き生きと輝く
あの紅葉のように
背景には新緑の時もあれば
生まれていない時
芽が出てない時
育つ日の時
我慢する時
四季のそれぞれの時とすべてを内包している
あって当たり前などなかった
いて当たり前の人などいなかった
この世には
ありがたい思いしかなかった
生まれてくれてありがとう
使わせてくれてありがとう
生きようとしてくれてありがとう
最後の最後まで
愛してくれてありがとう
杉乃中かう 拝




