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短歌 ・愛戦士 ・足草や
愛戦士戦わずして金勝かね
鏡の前へ向かわせるなり
愛戦士はすべてを尊びすべてを愛しむ心を持つ。相対する戦士が現れようとも信心を持って和し、相手の心情をも理解して戦士を無効化する。戦わずして勝つ戦果を上げた愛戦士には一攫千金を下賜される。水が上から下へ流れるように下にいてありがたき幸せと唱え奉りて頂戴するのみ。
愛戦士の前に立ちはだかる者はその者の想念、思いを浮き上がらせ、その者自身と向き合せざるを得なくする。愛戦士がするのでない、その者がするのだ。きっと改心するまで終わらず、始まりもまたないだろう。向き合わなければ、別の愛戦士が立ち塞がるだろう。
それが相対する者の願いなのだから。
杉乃中かう 拝
足草や芽吹きの青葉めでたけれ
香るこの花うつくしきこぞ
道端に咲いている草の青葉がすくすく育つのを見た。
日にち経てば草は見事立派な香りを立ち上らせる美しく咲く花と成った。
小さきものの雄大さを垣間見たウタ。
杉乃中かう 拝




