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・俳句 羽根持ちの ・短歌 宿見たら
羽根持ちの
曇天舞いは
にぎやかぞ
人の空模様はあの雲のようにどんよりしているが、ふと庭を見てみれば二匹の蝶々十数羽の鳥数十群虫けらの、見るからに楽しげに舞っているではないか。羽根持ちたちはなにが嬉しくて仲間と舞っているのか。
そげなうれしことでもあったのか、だとしたらどんより気分の私も仲間に入れてくれまいかなんて思った出来事。でも楽しそうなこと見れただけでも嬉しいんだ。
杉乃中かう 拝
宿見たらカーテン動き誰そ思う
通う車内の静かな秋よ
何気なくホテルの出入り口を見たらエントランス辺りのカーテンが動いた。
カーテンが動かなければ気づかず、すーっと視線を他へ移したろう。動かなければその場に人いることわからず、たとえ動かなくとも人いる時はあること当たり前よな。
そんな信号待ちの車の中から見ている人の心情。
エンジン音と時の流れが静かな秋の朝。
杉乃中かう 拝
誤字脱字修正。




