あなたが天子に立ち返りなさい
見渡す限りの大地で
地に深く息づいている
もっと見て!もっと見て!という華やかさはないが
生い茂る草に混じって可憐な花は咲いている
ド派手な花は目をつけられやすい
いち早くもてはやされるだろう
幾日も過ぎれば最早風景に過ぎず
一輪のみの花は当たり前の話となる
見向きもされないただの風景画の一輪の花
それでは花は死んでいるのと同じではないか
その花以外も
そっと草を退ければ花は見事に咲いている
称賛の比丘は頂く花が枯れて仕舞えば比丘に集う衆目はがらんどうに成り果てる
野の花散りばめた大地を歩いて眺めていく我が道に種が芽吹こうとする
息づいているのだ
すべてに息づいているのだ
花以外にも大地にいるものはすべて息づいている
息づいていないのならあなたが息づかせよ
他ならぬあなたが目に止めて惹かれた物に生命を吹き込みなさい
生きる生命に喜びの息吹きを吹き込みなさい
さすれば生命は循環し天へと還りまた地で生まれたいと云うのならば新たな身を包みて芽吹くだろう
循環したがっているもの
帰りたがっているものに
息を吹き込みなさい
ありがとうの言葉をかけてあげなさい
天は命を堕とす
地は命を育む
天はその地を見守り導く
そっとあなたの道を共に歩んでいる
見えても見えなくてもそこにわたしはいる
いつでも呼びなさい
この大地の
この空で繋がっていないものはなにもないから
いつでも呼びなさい
ありがとうと言ってわたしに目を向けながら離れた場所で共に歩んでいるわたしたちと間に距離はない、時はない
今今にいるわたしたちは共に刻む
芽吹きの花は見事に咲いている
見守られながら
導かれながら
今ここにある
草原の野原に風が吹く
あなたの身体ごと背をそっと撫でていく
風の行方を目にしながらあの大空を見る
髪が靡くその時まで
頬に当たる髪に微笑みながら湧き上がる高鳴りは世界に響き渡る
草原の 野原に轍 幾重あり
真我の不可思議 ひとつの地上絵
すめらすめら
かわるかわる
うれしうれし
たのしたのし
ありがたいありがたい
愛する愛する
出会いに感謝出会いに感謝
今有一切大願成就
杉乃中かう 拝




