声はいずこ
真中にいよ真中に戻れ
すでに手放したのだその共感たちは
魂の輝きを外を見て自画自賛するな
常に美しいと心がけよ
鏡を見てほっとするようでは御用はできん
きちんと真中にいよ
自身の真中は美しい光
誰によらずとも 私は知っている
美しさ誠実さ気高さを誰よりもよく知っている
それで良いのではないか?
絶対の私が愛している それでも不服か
太陽は与えているぞ 光を
風は吹かせているぞ 風を
水は流れているぞ めぐみを
大地はじっと静かにたたずんでいるぞ 支えることを
鼻を吹かせば飛んでいく
そっと耳打ちする鈴鳴りは福音か
この音が聞こえるか
すべてはあなたのウタなんだ
あなたの響く 呼び声なのだ
枠はない
区切りもない
しがらみもない
束縛緊縛拘束もない
共感は束縛か
判断することこそ束縛であると知る
つながりは求めることか
慾とみなすから執着になる
犯罪は愚かか
犯罪と別つことこそあやま知だと知る
善と悪に区切りが必要か
善悪分かち合ってこその私だと知る
今やっていることは本当にやりたいなのか
当たり前にある尊さそれに気づくことこそやりたいことなのだと知る
私は善人か
そこに判断はない
区別もしがらみも愉悦もない
在るのは今有るただそれだけなのだと知る
今有る時こそ すべての中で一番輝いている光なのだと知る
我が君に抱かれて 愛の深さを知る
そっと寄り添うように
温かい歓喜の光に包まれて
我はこの上なく咲わいなのだと
独り立ちしてようやく大我の広さを知る
限りなくどこまでも限りなく続いていく光の道に
私はおぼろげから生きるよろこびと立ち還ったのだと知る
杉乃中かう 拝
山ふかみ春とも知らぬ松の戸に
たえだえかかる雪の玉水
式子内親王




