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暖かいと覚えはするも寒いともみえる、きっと誰かが見ている景色を見ているのだろうさ
寒がりは 車窓のそばで 鼻すする
息吐く曇りが みぞれと消えゆく
暖かいところ
冷たいところ
境目が霊人と人のよう
暖気境界近くにあれば
人は息を吐くところに冷気をつくる
冷気境界近くにあれば
人は息を吐くところに暖気をつくる
その見えないところ
感じ得ないときに
霊人の存在を感得する
進む車に乗って変わる景色は
別世界を見ているようで
私と私ではない誰かとの境界も別世界に見えるのだろうか
火のないところに煙は立たずと云えば
水のないところに命は芽生えずとふと思った
はてなぜこんなことを思ったかと思えば
雨
みぞれが降っていたからかも知れぬ
目をつぶれば進みゆく車音と
冷える窓辺は
頭は心地よい響きと干渉をただ感じ入っていた
ガタンガタン
ヒンヒン
そう感じれて心いっぱいの充実なるひと時
過程は霊人
過程を褒める
人は霊人を褒める
人のまにまに霊人あり
結果は人や現世やものに移る
霊人は人と関わることが好きで手助けの御用をしている
それがよろこび
杉乃中かう




