2:流行ってんの??
「夜人見ろ!!クラス分けが貼り出されてるぞ!!」
「あ、本当?今年は何組かなぁ??」
「よ、夜人くん達とい、一緒だったら良いなぁ…」
そんな事を3人で話していると後ろから月姉さんもついてくる
あれ?月姉さんって5年生のクラス分けが何処で貼りだされているのか知らないのかな?
「月お姉ちゃん、5年生のクラス分けはあっちに貼りだされているみたいだよ?」
「…ふ~ん」
俺の指さす方を一瞥はしたけれど興味がないかの様に変わらずこっちについてくる
「え?…月お姉ちゃん、どうしたの?」
「自分のクラスは後で見に行くわ。それより…夜人くんが何処のクラスになったのかを知っておく方が重要よ!!」
「そ、そうかなぁ…?」
いやいやいや…自分のクラスを知る事の方が大事じゃね?とは思ったがそれは言わない
沈黙は金…いや沈黙は延命なのだ
そんなこんなでクラス分け表が貼りだされている場所に6人で向かう
「3-1は…あった!!」
貼りだされた紙を確認した所、3-1に早々自分の名前が見つかった
男の場合は隅っこにちょこんと記載されているから分かりやすいんだよな
「おっ!夜人も3-1か?!俺様も同じだぞ!!やったな!!」
「えぇぇぇぇ…」
「いや何でお前嫌そうなんだよ?!」
いやだって…3年連続で零と同じってことだろ?
1クラスに約3名~4名しか男の子がいないのに何でがその枠を取るんだよ?
こちとらもうちょっと男の友達が欲しいのだ
「月お姉ちゃん、僕3-1だったよって…何で頷いてんの?」
俺が自分のクラスを見つけたと同時に月姉さんに報告すると…月姉さんが1人で納得するかの様に何度も頷いている
ってあれ?脇で雪ちゃんも麗さんも若葉さんも頷いてんだけど…流行ってんの?
「夜くん!クラス分け見たかい?!」
「夜人くんお早う!!どこのクラスだった?!」
「夜人くんのクラスなら見るまでもないでしょうけどね」
「蓮華ちゃん、あづみちゃん、さつきちゃん…お早う」
首をかしげていた俺の耳に聞きなれた声が聞こえて来る
そう、驚いたことに当初別の小学校に行く予定だった蓮華ちゃん、あづみちゃん、さつきちゃん、そして今この場には居ないがメイちゃんはこっちの小学校に進学してきたのだ
確かにこの小学校は滑り止めで受験していたとは思う
でも第一志望の小学校に皆受かっていたにも拘わらずこの小学校にやってきたのだ
まぁ多分、仲の良い友達と離れたくなかったのだろうなぁ…
「お早う!で?で?夜くんは何組だったんだい?!」
「僕?僕は3-1だったよ」
「「だよね~!!」」
俺が自分のクラスを申告(?)するとあづみちゃんとさつきちゃんも納得したかの様にうんうんうん頷いている
何それ…マジで流行ってんの?
何か変なのか聞こうとした瞬間、後方から騒がしいながらも聞きなれた声が聞こえる
「3-3!!りんは3-3だった!!メイちゃんは?メイちゃんは?!!」
「え~っと…あ、私も3-3ですねぇ~」
「一緒!!りんと一緒だな!!」
どうやらりんちゃんとメイちゃんは3-3なんだなと聞く前に分かってしまった
 




