39:あ、これ無理なヤツ
「「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」」
ヒーローショーが終わった後、雪ちゃんのお兄さんに「文句を言ってやる!!」と言われた成り行きで俺たちは食事処の個室で向かい合って座っている
俺の居る方が奥から母さん、月姉さん、俺、麗さん
相手側が奥から雪ちゃんのお母さん?、雪ちゃん、お兄さん、護衛官の人?となっている
雪ちゃんのお兄さんは俺を睨み付け、月姉さんは雪ちゃんをガン見している
麗さんと護衛官の人は我関せずという様な表情を浮かべ、雪ちゃんのお母さんはオロオロしていた
因みに家の母さんは呑気に茶を啜っている
「おいお前っ!!お前男なんだってな?!!男のお前が俺様の下僕に手を出すとはどういうつもりだ?!」
第一印象で理解した
俺、この子と仲良く出来ないわ・・・
え・・・男の平均的な性格がコレって訳じゃないよね?
この性格が当たり前だとしたら。俺って男の友達が出来る気がしないんだけど・・・
「聞いているのか?!男でも俺様の言葉を無視するな!!」
「まぁまぁ・・・先ずは自己紹介しようよ。僕は八剱 夜人、3歳です」
「ふんっ!!香我美 零、3歳だ!!」
ん?3歳?雪ちゃんと同じ年なの?
そう思っていたら斜め向かいに座っている雪ちゃんがボソッと「ふ、ふふふ双子なんですぅ」と言ってきた
成程、双子なんだ・・・
確かに雪ちゃんとお兄さんは体形が全然違うから分かりづらいけど、何となく似ている部分がある
そういう意味では雪ちゃんが可愛いのだから、彼も瘦せればイケメンさんになるだろうに・・・等と他人事ながら要らない世話をやいてしまう
「零くんだね。零くんは僕が雪ちゃんをお話しているのが嫌なのかな?」
「ふんっ!!雪は俺様の下僕なんだっ!!俺の下僕にお前がちょっかいを出すのが悪いんだっ!!」
「い・・・痛いっ!!」
「ちょっ!!止めなよ!!」
そう言いながら横に居る雪ちゃんの髪を突然引っ張り上げる
それを見て語気を荒くして止めるが・・・彼は一向に止める気配がない
「痛いっ!お兄様痛いよっ!!」
「雪は俺様の下僕なんだっ!!雪だけじゃない・・・ママも若葉も俺様の下僕なんだっ!!」
尚も雪ちゃんの髪を引っ張る彼に対し、急激に怒りがこみ上げて来る
彼の母親は止めないのか?とチラリと視線を向けるも・・・オロオロするだけで、一向に止める気配がない
「おいっ!!雪ちゃんが嫌がっているだろっ!!止めろバカッ!!」
俺がそう怒鳴ると一瞬ビクッとなり、髪を引っ張る手が止まる
そして・・・みるみるうちに顔が真っ赤に染まり、俺を睨みつけて来た
「バカ・・・バカだとっ?!幾ら男とは言え、この俺様に対してバカと言ったな?!おい若葉、この大バカを叩いてやれ!」
そしてその感情のままに控える護衛官の人、若葉さんに対して俺に暴力を振るえと命令してきた
だが・・・
「零様、相手は男の子です。男の子の護衛である私たち護衛官はどの様な理由があろうとも男の子に暴力を行う事はありません。私たちが男の子に対し許されるのは正当防衛の1点のみとなります。」
若葉さんは淡々とした口調で彼の命令を拒否していた
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自分の中では最早恒例化しつつあるのですが、本日も2話更新とさせて頂きます。
限界までは頑張りますがストック枯渇した場合は、広い心で許してやってください。
それでは今後とも本作を宜しくお願い致します!!




