16:男同士でダベる回も良いと思います(ラブコメなのに)
「うぅぅ…何故俺様がこの様な目に…」
「あ、ははは…」
放課後に1ーA男子全員が最集合し、零は凛ちゃんの馴れ初めから昨日のデートコースまで余すことなく報告させられていた
因みに未だ恋仲では無いという事で『キメ顔の刑』は免除されていた
俺としてはそんな羞恥心で一杯の零の横で苦笑するしかない
零がこんな事になった要因は確実に俺が関係しているからな…
「せやけどそっか~。零までも婚約者探しに走っとるって聞いてもたらワイもそろそろ動かなアカンって気になるなぁ~…」
「だ、だから凛とはまだ「せやけどその娘が婚約者になるんが嫌って訳でもないんやろ?」うむぅ…」
「確かに凛ちゃんと雪ちゃんは顔見知りな上に気心も知れている。姑関係もスムーズだろうし良縁とは言えるだろうね」
「ん。婚約者と家族の関係は…大事」
「せやなぁ…そう言う意味では夜人も家族間での婚姻になる訳やから良好やしな。創は大丈夫なんか?」
「ん。特に問題なし」
「ほなら残りはワイと公理かぁ~…。公理はどないなん?気になっとる娘とかおらんの?」
「……まぁ僕はゆっくりとやるよ。逆に言えば2年の時間が有る訳だしね」
「せやな。わざわざ今年に婚約者作らなアカンわけやないし、ワイもボチボチやっていこか」
剣真の言う通り、今現段階で無理に探す必要はないと俺も思う
無理矢理に婚約者を作ったとしても剣真も相手の娘にも良い事は無いだろうしな
「けど剣真の相手は家柄もだ大事」
「せやねんなぁ~…ワイは好き合ったんやたらソレで良えやんて思うねんけど上手い事いかんなぁ~」
…ん?
此処で知らない情報が出て来たんだけど?
剣真って…名家の子供なの?
まぁ、彼が名家だろうが何だろうが俺には関係ない
仲の良いクラスメイトという認識が変化する事は無いのだ
「ほな夜人と創以外のワイ等はボチボチと婚約者探しを意識するっていう程度で行こか。…そろそろ良え時間やし、ボチボチ帰るか?」
「そうだね。零をこれ以上弄ぶのも可哀そうだし、これでお開きにしようか」
「うぅぅぅ…公理、覚えてろよ…」
未だ横たわったままで居る零は顔をあげて恨めしそうにそう呟いた
■■
「ボチボチと期末やけど…緊張せん?」
「まぁね。だけど男子は成績だけが評価される訳じゃないから女子と比べると気が楽だけどね」
校舎から出て門に向かう道中、剣真と公理くんがそんな会話をし始めた
確かに女子は成績が評価10割であり、男子は成績、品性、外見が評価基準な分、多少気が楽かもしれない
けれど投票形式である事もあり、文字通り一夜漬けという様な手段は講じる事は出来ない
試験の日だけ優しくなったりしてもハッキリ言って無意味だからな…
「夜人くんも問題ないだろうけど、零と創はどうだい?」
「ん、余裕」
「だ、大丈夫な筈だ」
創くんは自信満々に答えるが、零は若干自身が無い様に答える
だがまぁ、2人とも性格は良いし、外見だって良い
余程成績が悪くない限りA組から転落する事はないだろう
「見つけたわよぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
そんな事を考えた瞬間、耳をつんざく様な大声が校門付近から響き渡り俺達は思わず足を止める
そこには昨日に出会ったばかりの出会いたくない女性が校門で仁王立ちしていた
「あれは…昨日夜人にやられた奴、だな」
「あぁ…あれが零の話に出てきていた人か」
「声ウルサイ」
「……やっかいそうなやっちゃのぉ」
A組全員から散々な評価を受けている中、校門のど真ん中に陣どっているのは…阿多地女史その人だった




