13:頭に血が上ってる時に冷静になれは無理筋過ぎる
「アイルビーバーーーーーーーーーーーック!!!」
阿多地女史は両腕を警備員さんにガッチリ固められながらもそんな捨て台詞を叫びながらドナドナされた
何ていうか…あの人、結構余裕あるよな…
「しかし夜人!!あのシュッとしてガチッとしてグルンとするやつ凄かったな!!」
「そうそう!あれが小さい時からやっていた合気道なんだね!!」
「そうよ!夜人くんは凄いのよ!!」
そう言って3人共賞賛してくれる
まぁ、自分や周りの身を守るために始めたモノがちゃんと役に立って俺としても嬉しい限りだ
今までやってきた事は無駄じゃなかったんだって、ちょっとした達成感もある
個人的には渋〇老はあの漫画の中ではベスト3に入る程に好感度高かったし…
「夜人のあれと俺の剣道だとどっちが強いかな?!」
「それは流石に夜人くんでしょ?!だって零くんが剣道を始めて3ヵ月くらいだよ?」
「だが剣道は剣をもっているんだぞ?!夜人が近づく前に剣で倒せる可能性もあるだろう?!」
確かに前世では剣道三倍段という言葉も有り、武器の有利性も強調されているし可能性は無くはない
異種格闘技か……興味あるね!!
「なぁ夜人、今度お「やらない」」
まぁ自分がやらなければという但し書きが付与されるけどね
「なんでだよーーー」とブーブー言っている零は無視して、姉さんと凛ちゃんの方へ視線を向けた
そして「あの女の人も連れていかれたみたいだし、俺達はまた別行動でも取ろうか」と提案をすると、凛ちゃんと零が若干不満そうな表情を浮かべる
「えぇ~!久しぶりにあったのに夜人くんが何か冷た~い!!」
「いやいやそうは言っても…」
と言いながらチラッと零へ視線を向ける
零も凛ちゃんもデートだというのならば、ここは大人しく別行動をするべきだと思うのだ
そりゃWデートという形も無しではないのだが、生憎こちらの同伴者は姉さんだ
4人で遊ぶよりも俺と2人で動く方が喜ぶのは間違いない
まぁ凛ちゃんの言う通り、久しぶりに会ったのにという意見もその通りではあるのだが…
万一にでも零に嫉妬されると面倒くさいことこの上ないしな
「ごめんね。夜人くんは私と2人きりでデートしたいみたいなのよ」
「きゃあ~!相変わらずあっついですね~!!」
「だから夜人くんと零とのグループWAINを作る事を許可するわ」
えぇ…姉さんの為を思って行動したのに俺が我儘いっている様な感じに持っていかれてるんですけど…?
まぁ特段ムキになって抗議する様な事でもないし、このままスルーしておくのが1番だろう
……グループWAINを作る許可が必要なのかどうかは置いておいて、だが
「あ、それ良いですね!!じゃあ零くん、今晩にでも私と夜人くんを招待してグループを作ってよ」
「お、おう…やり方がよく分からないが、任せておけ!!」
それって任せても良いやつなのだろうか…?
そんな事を思っていると、姉さんが俺の手を握ってきた
「残念だけど、このお店には夜人くんが気に入る物は無かったみたい。私たちは別のお店に行く事にするわ。2人とも今日は有難う…またね」
「は、はい。失礼します!!」
「月さん、今度は一緒に遊びましょうねぇ~!!!」
そう言いながら俺達に手を振り見送る2人から離れ、俺達は店を出た
「……ふふふ」
そして店を出て少し経ってから姉さんが笑っている事に気が付いた
「どうしたの?」
今までのやり取りで思い出し笑いを行いそうな瞬間はあっただろうか…?
そんな事を思いながら姉さんに尋ねると、楽しそうな表情のままこちらへ顔を向ける
「だって夜人くん…
さっき【姉さん】って呼んだでしょ?家に帰った後が楽しみで楽しみでつい、ね」
妖艶な表情でそんな事を言い放つ姉さんに思わず恐怖の表情を浮かべた
あ…確かに言ったわ…と後悔するのは数秒後のお話




