27:更新が遅すぎて、どんな流れだったか分からなくなる…
「A組全員揃いました」
「B組男子以外全員揃いました」
「C組男子2名以外全員揃いました」
「D組全員揃いました」
「E組全員揃いました」
バーベキューも恙なく終わり、残すはメインイベントであるキャンプファイヤーのみである
因みに各クラスが出欠報告をしているが…B組は男子全員来てないらしい
まぁ、ほぼ面識が無いからどうでも良いんだけど…
良いんだけど、それでもB組に編入されるっていう事は世の男の性格がどれ程悪いのかと若干落ち込む
そんな俺の心情を余所にキャンプファイヤーは始まった
広場の中心部では炎が煌々と燃え盛っているが、そこに全員が集まって踊ったり歌っている訳では無く、男女共に用意された飲食物を片手に傍らで談笑したり、歓談したりして思い思いの時間を楽しんでいる
零は女性に囲まれて大声で笑っている
剣真は何人かの女性と和気藹々と踊っている
公理くんは広場から外れた場所でその場の風景をボンヤリと眺めているみたいだ
創くんは女子に御菓子を食べさせて貰っているみたいだ
「ね、ねぇ剛山くん。ほ、本当にさ、参加するんでザス?!」
「ですねですね!!」
「うるせぇっ!!俺様が参加すると言ったら参加するんだ!!それに俺様の事はジャイアムと呼べっつたろ!!」
「だ、だって…呼びにくいザスよ~…」
「で、ですね…」
そんな中でジャイアム達の声が俺の耳に届いてきた
どうやらジャイアム達はキャンプファイヤーに出席しているみたいだな
正直、俺はジャイアムの事をかなり見直した
何だかんだで変わろうとする切っ掛けなのかもしれないが、出席している彼らの事を心の中で賞賛する
どんな動機だろうと変わろうと前向きに行動できるという事は凄い事だと思う
「前向きかぁ~……」
何だかんだで俺自身の心の在り方も変化が必要なんだろう…
いつまで経っても彼女たちと俺の精神年齢が近づく事は無いのだ
それを言い訳に伸ばし延ばしするにも俺の心がもう限界なのだろう
相手の好意を見て見ぬフリをするのも、彼女たちの好意が一時的なモノだと断じるにもそれなりの年月が既に経過してしまったのだ
「……夜人くん」
燃え盛る炎を眺めながらそんな事を考えていると、不意に後ろから聞きなれた事が耳に届く
超えする方へ視線を移すと、やはり声の主である女の子と…その他にも普段から仲良くしている子たちが目に映る
「あづみちゃん…蓮華ちゃん…雪ちゃん…沙月ちゃん…」
保育園時代から親交のある見慣れた彼女達
そんな彼女達が顔を真っ赤にさせながらモジモジとしている姿は…何とも言えない感情が湧き出てくる
(小さい頃から見ている分、何となく親目線で成長を見ていたけれど…)
彼女たちは中学生だ
幼児から女子、女子から女性へと変化していこうとする様な年頃なのだ
俺は彼女たちをしっかりと見つめて前進していかなければならないのだ
「夜人くん…その…その、ね…。その…い、一緒に踊ってくれないかなって…」
「も、勿論僕もだよ!!」
「わ、わたしも…」
「……私も一緒に踊って欲しいわ」
あづみちゃん達は勇気を出して俺を誘ってくれた
だからこそ俺は彼女たちにちゃんと伝えなければならない
それがどんな結末になるかは分からないが、ちゃんと伝えずに一緒に踊る事も断る事も不義理だと思う
「あづみちゃん、蓮華ちゃん、雪ちゃん、沙月ちゃん、俺を誘ってくれて…本当に有難う。返事をする前に…少しだけ、俺の話を聞いてくれないかな?」
俺は立ちあがり彼女たちに向かって頭を下げた後、そう言って彼女たちの表情を窺がった




