25:運動部OR文化部???
「え…なっちゃん、八剱くんがうちに入るの反対なの?」
「私のオアシスが…」
俺の疑問と共に他の部員の方々も困惑している
まぁ男子が入るとなれば基本的にはどこも反対しないだろうから、他の人の困惑も理解出来る
「うんまぁね~…理由はあるにはあるんだけど。1つ目、ヨルヨルは月ちゃんに美術部に入ったって報告するよね?」
「???えぇまぁそれは…」
「となると月ちゃんが嫉妬に駆られるのは簡単に想像できるっしょ?」
「確かに…。でも別に他の部活に入る事くらい良くないですか?」
「まぁねぇ~私個人で言うとその通りだけど、月ちゃんはヨルヨルへの独占欲が凄いから」
「…………」
確かに月姉さんは俺の事を何でも最優先にしたがるからな…
でもそれに関しては対策も考えている
「自宅で甘えてくるのを受け入れれば問題ないと思いますよ」
「「「「(甘えて来るんだ…)」」」」
あ、ヤベッ…月姉さんの個人情報を晒してしまったか?
でも…食堂とかでも皆見ているだろうしセーフだと思う様にしよう
「ん~…じゃあそれはOKだと仮定しよっか。次に私が美術部に在籍している事かな?」
「???月姉さんと棗さんって仲良いですよね?」
俺の質問に対して何故か他の部員の方々が「うんうん」と肯定する様に頷いている
学校でも2人が仲いいのって有名なのかな?
「仲良いよ~!!でも私と月ちゃんてライバルでもあるからねぇ~」
あぁ…確かに何かにつけて張り合ってるイメージがあるなぁ…
煽る棗さんとムキになる月姉さんみたいな…
「(流石イケガキ先輩…)」
「(シッ!なっちゃんはそのあだ名嫌いだから!!)」
棗さんってイケガキってあだ名付けられてるの?
全然名字にイケガキって部分が無いと思うけれど…
「ライバルがいる美術部だからダメって事ですか?」
「ん~…多分月ちゃんは嫌がると思うよ~?」
「成程…」
まぁ確かに月姉さんが発狂する姿がイメージできると言えば出来るな…
そんな事を考えながら対策はないもんかと頭を捻る
「あと最後に1番大事な事だけど…ヨルヨルはさ、何で美術部に入りたいの?」
「え?絵が上手くなりたいのと…道場に行く時間が確保できるからですけど?」
「やっぱりねぇ…因みにヨルヨルは絵が上手くなるのと道場に行く時間が確保できるのだったら大事なのはどっち?」
「道場かな~…ってそれって何か関係あります?」
「あるよ!!大ありだよ!!詰まりヨルヨルは道場に通う事が第一だよね?道場に通うって事は強くなりたいって事だよね?!」
「えぇ…まぁ…そうですね」
「絵を描いてちゃ強くなれないじゃん!!!」
棗さんのするどいツッコミが俺のガラスハートに直撃する
えぇぇぇぇ…それ言っちゃう…?
確かにね…絵を描いてても強くはなれないですよ?
それに関してはちゃんと理解はしてますよ?
でも俺は別に…世界最強の生物を目指している訳でも、宇宙最強を目指している訳でも無い
飽くまで自分と自分の周りに居る人を守れる程度の強さしか求めていないのだ
まぁ…現時点でそれを達成出来ているのか?と問われれば勿論否なのだけれど…
「だからヨルヨルは美術部に入るべきじゃないと思うよ」
「……なるほど」
「今日はうちの部活を見学していってさ、明日は運動部を見学した方が良いと思うよ~。ちな私のお勧めは陸上部かな?合気道でも集中力と持久力と筋肉は有る方が良いし」
「うん…ちょっと考えてみる。でもさぁ…だったらどうして棗さんは美術部に入ってるの?」
「だって将来道場を継ぐんだから今の内にやりたい事をやっときたいじゃん?」
俺の疑問にカラカラと何でもない事の様に笑いながら言う棗ちゃんの回答に俺は何も言えなかった




