13:朝の挨拶は大事だよ!!
月猫姉さんを半ば引っ張る様な感じで校舎に入った俺は、イヤイヤと愚図る姉さんをを見送ってA組の教室に到着した
「みんなお早う~!!」
「「「「っ?!!!!!」」」」
扉を開けて挨拶をするが、皆驚愕の表情を浮かべた状態で俺を凝視してきた
え?何?俺何か間違えた??いや絶対間違えてない…
「おはようぅ…」
「「「「お、お早う!!!!」」」」
若干尻すぼみになりながらも再度小声で挨拶すると今度は滅茶苦茶大きな声で挨拶が返ってきた
いや何でやねん…
(大人の)俺はそんな心情を表に出さずに自分の席に向かって進んで行く
「ぷ、ぷぷぷぷぷ…」
「…ん?」
「目茶目茶声小っちゃなってるやん!!!目茶目茶萎縮してしもてるやん!!自分そんなん王逆やったら生き残られへんで?!!」
王逆…?それに…男??
「もしかして君が<とりちょう>君?」
「ちゃう!!ワイは<とりちょう>や無くて<ちょうちょう>!!鳥の蝶と書いて<ちょうちょう>読むねん!!」
「……鳥なのか蝶なのかハッキリしてよ」
「鳥であり蝶でもあるのがワイやで!!」
目の前でバリバリの方言を使っている男の子、彼がどうやら昨日休みだった鳥蝶くんらしい
いやマジでクセが凄いな…けれど彼も流石A組だなと感じてしまう
少し話しただけだが、強い口調は兎も角、悪意は全く感じられなかったのだから性格は悪くないのだろう
それに髪を後ろに縛った髪型が似合っている事から彼も美形な顔立ちをしている
「八剱 夜人だよ、宜しくね」
「鳥蝶 剣真や。夜人、宜しゅうな」
ーーーーーガタガタガタガターーーー
鳥蝶くんと握手をした瞬間、また複数のイスが一斉に動き出す
この教室のイスって建付け悪いのかな?私立だから取り換えれば良いのに…
「皆の者、おはようだぞ!!」
「零…朝から暑苦しいぞ」
そんな事を思っていると零と公理くんも一緒に教室に入ってきた
零は今日も元気だなぁ…
「お2人さんお早うやで!!今日からこのクラスで世話になる鳥蝶 剣真や。これから宜しゅうな!」
「おぉ、貴様が鳥蝶か!!俺様は香我美 零だ!!」
「朝焼 公理だ…これから宜しく」
「おぉ!!このクラスはワイ込みで男5人なんやろ?!もう1人はまだ来てへんのかいな?」
「…………いる」
「のあぁぁ!!初対面の人間の背後に立つなや!!」
いつの間にやら登校してきたらしい創くんが鳥蝶くんの背後からヌッっと出てきて驚かす
取り敢えずこれでA組の男子全員集合だな
今のところ全員仲良くできそうで良かった良かった
同性間で仲悪いクラスほど気まずい空間はないからなぁ…(経験済み)
(ちょっと待ってちょっと待って…何このクラス!!この学校のA組って皆こんなイケメンばかり集まるの?!)
(そんな訳ないじゃない!!お姉ちゃん曰く、今年の1-Aは史上最高クラスって言われているらしいよ!)
(これは無理!!もう別のクラスに行ってやっていける気がしない…)
(ヤバイ…鼻血でそう…)
(男同士の握手…あれがこんなにクるなんて…いけない扉を開きそう)
俺たちに視線を集中させながら女子たちがざわざわと何かを騒ぎ立てている
まぁ、皆美形だからね…理解出来なくもない…
1人くらい俺にも視線を向けてくれているのであれば問題ない…
……うん、問題ない
ーーーキーンコーンカーンコーンーーー
「皆さんお早うございます。それでは朝のSHRを始めます」
チャイムと同時に続先生が教室に入って来る
今日も慌ただしい1日になりそうなぁ…と窓の外へ思わず目を向けてしまった俺は悪くない筈だ




