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【男女比1:10】もしも俺が転生したら…【俺に優しい世界】  作者: ばてぃ~
【八剱夜人覚醒編(10日間1日1回ガチャ無料)】
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9:入学式って意外と疲労が溜まるよね


「では弓取さん」


「はい、先生のお話では成績優秀者は自動的に後方座席に席次を指定されるとの事でしたが、毎学期でのクラス分け編成以外に席替えが発生する機会はないのでしょうか?」


「そうですね、基本的にはありません。ですが…弓取さんの意見の真意も理解出来ます」


続先生はそう言って頷く

ん?真意?と一瞬考えたが俺も理解した

この学校は全国レベルの進学校ではあるが、それ以前に素敵な男性と出会いたいという動機が前提条件となる

単純な進学校であれば女子校は腐るほどあるし、そもそも聖明中を受験したりはしない

だから弓取さんが言いたい事は『男性と接する可能性、触れ合う可能性を上げる頻度を増やす事は出来ないのか?』という事だ


「それでは6月と10月にある中間考査をクラス内での席次変更機会とします。弓取さんの希望は本校の教育方針とずれている訳ではありませんので問題ないでしょう」


「有難う御座います」


「他の何か質問はありますか?…………ありませんね、それでは本日は以上です。明日には自己紹介を皆さんに行って頂きますので挨拶の方も考えておいてください。本校は進学校ですが、友人関係を否定する訳ではありません。皆さんがこの学校で生涯の伴侶と友人を見つけることが出来る様、心から願っております。それでは本日は以上です」


続先生は淡々とそう告げて教室を出て行く

そしてその瞬間、教室はざわざわと喧噪に包まれていった


(お、終わったーーーーーーーーーーーー!!!!)


やっと…やっと今日のメインイベントが終わった俺は思わず机に突っ伏してしまった

いや…マジでこの学校を舐めていたのかもしれん…

初日でここまで疲労が溜まるとは全く思っていなかった…


「「「夜人くん!!!」」」


「やぁ…あづみちゃん、沙月ちゃん、蓮華ちゃん…3人共制服、凄く似合ってるね」



ーーーガタガタガタガターーー



そんな疲労困憊な俺の名を呼ぶのは同じA組になったあづみちゃん達だ

しかし…彼女たちの制服姿を改めて見ると大きくなったなぁと父親みたいな気持ちになるな

俺からすれば保育園時代から知っている子たちだし、どうしても感慨深くなる

今、誰かがイスを引きずる音がしたけど……まぁ帰ろうとしてるんだろう


「そ、そう?あ、ありがと…よ、夜人くんの制服姿もそ、その…カッコいい、よ?」


「フフフ…夜くんの制服姿を見ることが出来ただけでも今日1日は最高の日だな」


「そ、それより…A組男子で1番なんて凄いじゃない」


「いやいや…皆に比べたら男の制服姿なんて見ても面白くないでしょ」


「「「そんな事無いから!!!」」」


うぉう…息ピッタリ…

この3人の付き合いも伊達じゃないね


「雪ちゃんは別のクラスになっちゃったんだねぇ…」


「えぇ、雪ちゃんはC組だったわ。でも雪ちゃんは頑張り屋さんだからその内A組に入って来る気がするわ」


「雪…雪はC組なのか…」


ふと気が付けばドヨーーンとした空気を醸し出しながら零と公理くんがこっちに近づいてきた

まぁ、零はシスコン気味だからな…雪ちゃんと違うクラスで悲しんでるんだろう


「それにしても夜人くん、沙月ちゃんも言ったけどA組で1番なんて流石じゃないか」


「ハハハ…試験は手応えあったし、小学校でも内申に書かれる様な事はしてないしね」


「……夜くんの場合、内申に書けない様な事はしたけどね」


「ハハハ…そ、それより!!き、今日は鳥蝶くんって子来なかったね?!」


蓮華ちゃん達にジト目でそう言われると笑いながら別の話題を振って誤魔化すしかない

でも実際入学式に来ないって珍しいよね…


「そうね…先生も何も言ってなかったし、何か連絡はあったんじゃないかしら?」


「まぁ明日になればまた分かるよ。それより夜くん!!後で校門前で一緒に写真を撮ってくれないか?!」


「っ?!蓮華ちゃんズルい!!」


「お、それ良いな!!雪も連れて一緒に撮ろう!!」


「それは僕も仲間に入れて欲しい」


「わ、私も言いかしら……?」


「そ、そうだね。じゃあ皆で校門前で写真を撮ろうか?!」



ーーーガタガタガタガターーー



そんな事を言いながら俺たちはカバンを持って校門の方へ向かって行った

あぁ…今日は本当に疲れたぁ…


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