第41話
廻原視点
僕はあなた方の味方です。
僕は今、神山と共に高崎の経営していた会社に取り付いてる。
何を商売にしているのかは専門的な知識だからよくわからなかった。だが、その裏で糸を引いてるグループこそが高崎の本当の生業だったのだろう。
軍需産業
今回の高崎一家の急死は裏から纏める、ジジイ達にはかなりの同様を与えた。
同様の一番の原因が、自分達の後継ぎである“高崎透”の死だろう。
僕達は其処を突くことにしたのだ。
「透は僕の大切な友達でした。敵を討ちたいのです。ですから、僕達も協力させてください」
白々しい三文芝居とは気づかず、老人共は腕を組みながら考え込む。
「おぬしらを仲間にする見返りは?」
老人の1人が品定めをするような目で僕を見る。
「僕達を味方にすれば必ず、奴らを殺せる事を約束しましょう」
あえてこいつらの面子話はしない。余計な事を言えば最悪ここで射殺も有り得るからな。
「なんなら、見張りのひとりやふたりをそばに置き、妙な動きをすれば殺すといった条件でも良いですよ」
「…………よかろう。おぬしらには我らの部隊とは違って別行動をとってもらう。だが、わかってるな?もし、妙な動きをすれば…」
「わかってます」
その時、アラートが鳴った。
「なにごとだ!?」
老人共が狼狽している。よくこの程度の人格で今までやってこれたな。やはりこういう人間は下の人間に責任を押しつけ、地位確立させるというやり方でやってきたんだよな。
高崎を欲していたのも納得がいくな。
「廻原君!早くこのカメラみて! こっちに向かってきてるわよ!」
神山に促され、監視カメラを覗いた。
映っているのはコートに身を包み、片手に拳銃。もう片手にはマシンガンを持っている男。
顔は薄ら笑いを浮かべて、ゆっくりと近づいてきている。
「ガードマンは何をしている!?この部屋の前廊下には、8人はいたはずだぞ!?」
「早く応援を呼べ!」
「貴様らふたりは何をしている!なんとかしろ!なんのための助っ人だ!」
蛆虫どもがギャアギャア喚いている。
どうでもいいが、今の状況からしてこいつらには一定の信頼を置いた方がいいだろう。
「わかりました。侵入者は僕が排除しましょう」
「廻原君!私も行く!」
「お前は邪魔だ。早くガードマンの保護下に入れ」
こいつは遊びじゃねえんだぞ? こいつもそろそろ自覚してほしいものだ。今おかれた状況がどんなものかを。
「私が変わりに殺すから!廻原君に手を出すやつは私が!みんな殺すから!萩原の連中も!斉藤の奴らも!だから置いてかないで!」
コイツは・・・・・
日本語が通じないのか?
お前が死んだら誰が僕の飯を作るんだよ?
………あれ?
なんだこの感覚
いつもいつも僕にベッタリ甘えてきやがって
学校で食べる為に毎日作ってきてくれた弁当、美味しかったな
同居だと?ひとりきりでちょうど暇だったんだよ
・・・・・なんなんだこれは
胸がモヤモヤする感覚は?
解らない
だが本能で神山が来てほしくないと告げている。
まさか、これが恋だとでもいうのか?
異性としてみるのがこういう感覚なのか?
理解出来ない
理解したくない
認めたら自分の人格が壊れてしまいそうだから
「ほら、廻原君そんなに無理しなくても、ちゃんと私もいるから!ね?」
神山は何を勘違いしたのか、僕を励まそうとしてる。
また言いようのない感覚に捕らわれ、顔が熱を持つ。この状況で、なぜか僕は返す言葉が無かった。
老人共は専属SPに保護され僕達はお構いなしに避難した。
監視カメラを見ると敵は大分、近づいてきていた。
さて、粛清の時間だ




