第23話
廻原視点
「はい廻原君。ご飯を食べましょーね。」
僕はベットの上に両手両足を手錠で縛られ、大の字の状態だ。
一体なんだこの緊縛プレイは。いつ殺されてもおかしくない。
僕は休校になって以来、睡眠中に強襲を受けこのような状態になってしまった。
僕はまだ死ぬわけにはいかない。できるだけ彼女の言うことを聞く事にしてる。
だが、それも一時的な物だ。僕がトイレに行きたいと言えばこいつは手錠を外して、僕を誘導するだろう。僕には怒りを感じない。全てがどうでもいいように思える性格だから、こいつを憎む気になんてなれない。
だが、またベットの上で縛られるのは困るので、手足を自由にしてもらった瞬間、叩きのめす事にした。
「廻原君何を考えてるのかな~?」
「お前には関係ない。それより、飯食ったらトイレに行かせろ。」
「まったく行儀が悪いな廻原君は。まあいいや、はい、あ~んして。」
こいつの作る飯は美味い。僕はひとりで食べようがみんなで食べようが、味は一緒だと認識してる。
ちなみに何故、こんなに美味いのか聞いてみたら、私の愛液をいれたからよとぬかしやがった。
そして、僕は飯を食い終わりトイレへと向かう。前には神山がしっかりガードしてるので、進めれない。前回は強行突破をしたが、神山のスタンガンによってビリビリいわせられ即刻、出すもんを出してベットに引き戻された。今回をソレなのだろう。 だが僕は冷静だ。ようは体を触れさせなければいい。そう思えると実に簡単だ。
よし、やるか。
「神山。ガスの元栓締めたっけ?」
そういうなり、僕は神山の横を瞬時にすり抜け、玄関へと向かう。後ろを見てみると、神山が棒立ちのまま追ってこない。
あきらめたか?
僕は、玄関の鍵を開け外に飛び出した。外の門を開けようとした瞬間、僕は立ちすくんだ。
ゲームオーバー・・・か。
もんの開ける部分には、極太の鎖でびっしりと縛られていた。
後ろから神山が抱きついてきて、僕の耳元に囁く。
「もうずっと家からでちゃ駄目だよ。ずーっとね。」
首筋に固いものが押し当てられた。あ~こりゃスタンガンだな。
次の瞬間、世界が昇天した。
斎藤視点
なんの気まぐれだろうか。僕は今、市内を放浪している。
暇だ。
暇だ。
暇だ。
先程不良に絡まれてしまったが、路地裏で還付無きまでに叩きのめした。
相変わらずここは喧騒で溢れている。
やはり、ここには僕の居場所は無い。
「帰るか。」
どうせ、帰っても帰りを待つ人なんていない。両親は、僕がガキのころに謎の失踪をしてしまい、行方が定かでない。
昔は泣いていたが、藤間から貰った薬の性で、無感情になってきた。
そういえば藤間の奴は今、どこにいるのだろう? 引っ越してからまったく会っていない。だが定期的に送られる薬から察するに、まだ僕の事は覚えているのだろう。どうでもいいけど。
家に着いた時、誰かが玄関の前に立っていた。そいつは僕の方を見ると走り寄ってきて抱きついてきた。
僕はいつのまに、フラグを立てたんだ?
藤間視点
あの日以来、私は引っ越してからも、遊輝君の顔を忘れたことがなかった。今はこうして抱きつく喜びを味わってるけど、本当はもっと早く会いたかったんだよ?
だって遊輝君の親が私の家系を知っちゃったからいけないの。
私の家はヤクザの家系。
でも一人前になるために引っ越して花嫁修行もして、“正体を知ってしまった遊輝君の親を殺して警察のとどかない場所にまで死体を処理もして”凄く苦労したんだから。
でも遊輝君は殺したりなんかしないよ?
むしろ私から正体をばらすもん。そのために今まで薬を送ってきたんだから。
遊輝君は特別だもん。
遊輝君はなにが起きてるのか解らず、ただ私を受け入れている。私の方が頭一つ分高い。
もう少しこのままでいいや。
遊輝君。これからはずっと一緒にいようね。
ずっと。
ずっと・・・・・




