第18話
廻原視点
四時間目が終了し、僕は屋上で食事をする。神山が朝の内に帰ったので久々に独りきりだ。
それにしても・・・・
二時間目が終わった後、萩原が僕たちに話し掛けてきた。
「みんな。悪いが今日は一緒には帰れない。」
僕と高崎と斉藤は別にどうでもいいという顔をしていた。
あっそ
という感じだ。
強いて思うところがあるなら・・・
萩原は何かを覚悟したような顔だった。
恐怖してるようにも見えた。
萩原は僕に目線を合わせ、何か伝えようとしていたが、話は終わりと言わんばかりに、僕達は自分の席に戻った。
なにを恐れてるかは知らないが結局、僕達にとってはどうでもいい事だ。
萩原はいつもの薄笑みを浮かべると自分も席に着いた。
あいつは何が言いたかったのだろう?
どうでもいいけど、何かあるな・・・。
「知りたいか?」
振り向くと、そこには斉藤が立っていた。
斉藤視点
僕は今、廻原と一緒にいる。別に、廻原に会いたかったわけではない。
麻薬の効力がキレかけてきたので、誰にも見られない屋上で接種しようとしたのだ。
案の定、廻原がいたが。
「斉藤、お前は何か知ってるのか?」
「まあな。ていうか、萩原本人から聞いたよ」
「それで?」
「もしかしたら、今日中に坂井の奴が襲撃しに来るかもしれないんだ」
「坂井が?へ〜、あいつも一皮剥けたと思いきや、二皮も剥けたか。で、萩原の奴はどうなんだ?さっき、怯えていたような感じでもあったが。」
「まあ、あいつにとっては武者震いだろ?」
たがあいつには勝ち目があるのだろうか?
僕は心の中で思う。
萩原は人殺しで答えを求めるような奴じゃない。答えを見つけないと、殺されるだけだぞ?
本人曰く、覚悟はできてるらしいから、答えは見つけたのだと思う。
まあとにかく。
僕は廻原に伝える。
「僕は傍観者だからな。今日はどちらかが確実に死ぬだろう。あいつらどちらかの最後を見届けるために、萩原の後をつけるつもりだ。廻原、お前はどうする?」
「どうでもいいけど・・・・と言いたいが、少し興味があるな・・・・」
「まったくだ。本当に馬鹿だよあの二人は。まあ、あの二人が弱ってたら僕が両者とも、殺すという手段もあるしな。」
「黙れ斉藤。萩原の奴には借りがある。僕が直々に手を下さないと気が済まん。」
「ほう?じゃあ万が一の時、萩原はお前に譲ってやるよ。代わりに坂井は僕が殺すから。」
「わかった。そういえば、高崎はこの事を知ってるのか?」
「一応僕が教えたが興味、まるで無しと言った感じだ。」
「そうか・・・役者が揃わないのは残念だが、僕達だけでも行くか。」
「まあ、あのふたりには楽しませてもらうか。じゃあ廻原、僕はこれで・・・」
僕は屋上から出て扉を閉めた後、含み笑いをした。
高崎は使えなかったが、廻原はどうにか利用できる。
できれば、僕が萩原坂井、ふたりとも殺してやろうと思ったが、廻原が参加する事で作戦を変更する必要があるな。廻原を殺す必要は無いが、欲に目が暗めば・・・・。
廻原も殺してやりたいな。
坂井視点
夕方。俺は私服のままで学校に入り、げた箱で萩原の靴を調べた。奴はまだ学校にいる。
俺の心臓がドキドキしている。恋文を出すときはこんな感覚だろうか。
萩原に会いたいというドキドキ。
萩原に会って、話をしたいというドキドキ。
萩原に会って殺したいというドキドキ。
萩原に会って殺してあいつを俺の“永遠”の物にできるというドキドキ。
萩原・・・俺はこんな気持ちは初めてだ。
今、俺は青春の真っ最中だ。
萩原のげた箱に“俺なり”の恋文を置き、俺は現地にて待った。




