第16話
高崎視点
久しぶりに、家に帰ってきた。
もう少し、入院したかったのだが親がうるさくなるので退院せざる、終えなかったのだ。
病院内で無機質な生活を繰り広げて、時間の感覚がわからなくなってきている。俺はカレンダーに目をやると、どうやら今日は日曜日らしい。
明日は学校か。
親からはいつも勉学について問い詰められ、俺は葛藤の日々を過ごしている。
人生において、勉学だけがこの世の全てなのか?それが普通なのか?
自分自身を磨くの方法はひとつだけじゃない筈だ。
何かに集中していて、それが善か悪かの区別がつかないのならば。
“本当に大切なものを見失う”
答えは人それぞれだが、他人がそれを受け入れるのは難しい。分かり合えないのなら敵という判別がつく。
その一連の事象は正に、自分と相手に相対する、お前と俺は違う。
それはつまり、こいつは“普通じゃない”という判別の付け方なのだ。
時斗の奴は、以前に俺の長年考えてきた思想をあっさりと否定した。
幸いにも明日からは学校だ。
時斗には問い詰めたいことがある。
もし、また俺の思想を否定するようなことがあれば。俺はカッターナイフを取り出した。長年、多用してきただけはある。錆びがついてるし、血もこびりついている。
コレを使って奴を、刻み殺してやる。
坂井視点
俺は今、夜道をぶらついている。
もうガマンできないよ・・・
萩原に会いたい。
萩原に会ったら、まずはお話から始めよう。
互いの理念を語り合い、その後は・・・
妄想するたびに俺の口から涎がでる。
寂しいよ・・・萩原・・・・早く殺したいよ・・・もうガマンするのはイヤだよ・・・・
似通った思想を持つ人間を殺す快感。
そんじょそこらの無能な人間を殺すよりも、制約から解き放たれる快感が増すのだ。
そして殺した後の相手を“自分のモノ”にできるという喜び。
言っておくが、恋愛とか、ボーイズラブなどの類ではない。あんなのと一緒にするな。
俺はフラフラと歩きながら夜道を徘徊していた。
萩原・・・・・
切ない気持ちが込み上げる。
気がつくとやはりというべきか、ペニスが勃起していた。




