第12話
神山視点
私はその光景を一部始終、見ていた。
廻原君は相手が女だろうと容赦せず、自分を縛った縄を使い、目まぐるしいスピードで10人はいた女子を、縛ったり叩いたりしてボロクソにしていた。
もし廻原君が彼氏になったら、あんなことはしてほしくないなあ。
私は彼女達に廻原君を陥れる作戦を皆に伝えた。そして私だけは先にこの体育館倉庫に入り、廻原君が来るのを待った。
廻原君をいじめる奴は誰であろうと許さない。
かと言って、私も虐めていたが。
廻原君が女子達を返り討ちにするのは予想外だった。虐められている廻原君にヒーロー役である私が登場し、女子達をフルボッコする私だけの予定だったのに。
何より彼はあの時、自分の胸ぐらを掴まれた時より怖かった。
歪みきった表情を浮かべ、それでも機械のような表情を浮かべて彼女達を楽しそうにいたぶっていたのだ。
そして彼は携帯を取り出し写真を撮り、
「この写真をネットに流す。だがお前らが悪いんだからな?。どうでもいい事なんだがな。」
彼女達は、喋る気力も無く、痙攣したり、すすり泣いていた。
廻原君は、自分で鍵を壊したにも関わらず、閉まった扉を腕力を駆使してこじ開け扉を閉めた。
10だけ彼がいなくなるのを待ち、私も扉を開いた。
すると、
彼の顔が目の前にあった
廻原視点
こいつが隠れ潜んでいたのは入った直後から知っていた。
だが雰囲気からして、僕をいじめる気はなさそうだったから敢えて見逃したのだが。
こいつに幾らか質問して、もし敵ならば先ほどの女子と同様な処置をしなければならない。
「お前に聞きたい事が幾つかある。返答次第によってはさっきの女子達と同じ末路を辿るぞ?」
彼女はこくこくと頷いた。
なんだか僕と話すのを待ちわびたような顔だな。どうでもいいけど。
「じゃあまずは何故、僕をいじめた?こんな事をしたのは何かしらの理由があるんだろ?」
「理由は簡単よ。楽しいからに決まってるじゃない。」
「わかった。じゃあ二つ目だ。リーダー格であるお前が、なぜ一人で隠れ潜んでいた?。取り巻きの奴らは知らないような感じだったが。」
「フフフ。それはね。あなたをいじめから救うために、自分だけの作戦を立ててたのよ。あなたが返り討ちにしたのは驚いたけどね。あいつらの中には同じ武道家の子もいたのに。」
「・・・じゃあ三つ目だ。何故、僕の名前を知ってる?。以前から知っていた感じだが。」
「愚問ね。あなたと同じ中学だったからよそれは。」
結論。
物凄く、どうでもいい女だな。
まあ敵ではなさそうだから見逃してやるか。帰って惰眠を貪る事にしよう。
「おい、女。」
「“神山ともか”よ。名前で呼んでも言いよ?」
「神山。もう僕につきまとうな。わかったな?。僕は貴様のような、“その場のノリでつき合う”ような人間なんてどうでもいい。興味無い。わかったな、じゃあな。」
僕はそう吐き捨て、その場を去った。
神山視点
どうして私の気持ちがわかってくれないの?
やっぱり彼の感情が乏しいからかしら。
まずは、些細なところから始めないといけないわね。
まずは一緒に弁当を食べるところから。
うん、そうしよう。
ああ、忘れてた。
まったく廻原君ったら、あの程度じゃ生ぬるいよ。私の廻原君に手を出す女は即刻、処分しないと。
彼女達を殺した後、私は死体をどこに埋葬するか考えていた。
坂井視点
殺したい
殺したい
人を殺したい
“翼”はただ飛ぶだけにある為の物じゃない。“翼”という感覚は人それぞれだ。
俺は興奮する余りに、家に帰った時から俺のアレが勃起していた。
両親は夜遅く、帰って来る。その間に俺はなかなかクリア出来ないゲームを叩き壊していた。
生活は裕福だが、それだけでは事足りない。
幸いにも両親はまだいない。
幸い?
そうだよ幸いだよ。
俺は今夜、決行するんだから。
俺は麻薬中毒者のように路地を放浪していると、酔っ払った男がいた。
他の四人には悪いが、先に答えを見つけさせてもらうぜ。
俺は家から持ち出した木刀を使い後ろから頭に目掛けて、
ふりおろした




