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Maskedfear ONLINE  少女は理不尽を望む《更新再開》  作者: わさびねぎ魔
セカイノカタチ
36/46

~お上りさんの珍道中~①

 今回は遅くなりまして。

お久しぶりです。わさびねぎ魔です。


 さて、未だに読んでいる方がいらっしゃるかは甚だ疑問なのですが、一応の更新をば。


 丸一週間を利用して八千文字超を書き上げたので、三日で分散投稿とさせていただきます。


 それでは、どうぞ。

――


「で、何で乗ってんの?」

「だから言ったろ?俺様は暇だ、だから暇潰しに供をするってぇよぉ!」


 後部座席に狭苦しそうに身体を丸めて隠れていたソレ(ロマン)に苦言を呈する麗奈。更に身勝手な宣言を再度繰り返すローマン。


 この処十数分間続いている喧嘩である。


「大変にお暇を持て余す事憐れみの至り。ですが、私狂騒は好みませんの(邪魔だから帰れや)

「そうつれねえ事は言いっこなしだろ?俺様達三人の仲じゃねぇか」

「そうよぉ~、私達の仲じゃなぁ~い」


 ローマンの主張に合わせて麗奈に絡むはネカマロリ(合法)ことヒメハナバチの声は愉しげに歪むと共に弾んでいるかの様だ。


「ほらそこ、適当に意見を合わせないでくれるかな?」

「でもぉ~、それを抜きにしても良いと思うんだけどねぇ~」

「確かに、私と遣り合える戦力は評価するよ。でもさ、決定的に外見がエネミーでしょ。警戒されるに決まってるでしょ、ヒメ」


 以前迄の長ッたらしい名前を愛称に替えて指摘する麗奈に、それに嬉しげにはにかむヒメハナバチ。


「大丈夫よぉ、私たち二人と付き合っていける位の人間ならそんなことは気にも留めないわ!」

「それ、自信満々に言うことじゃないでしょう」


 割かしネガティブな感想を陽気に励ましに代えつつも全く持ってプラスな発言ではないそれに、麗奈は呆れた様子で肩をすぼめる。


「そうねぇ、その通りね!」

「んじゃ、俺様も同行するが、文句はねぇよな?あったとして勝手に着いて行かせて貰うぜ?」

「はいはい、勝手にしなよ」


  最早処置無しとばかりに投げ槍に許諾する麗奈は最初の遭遇から随分と軟化した態度で接する。


「ん?あれはなにかしらぁ」


 車窓から代わり映えの無い空を眺めていたヒメハナバチが何かを視界に捉えると疑問顔で呟き、それに即座にローマンが反応する。


「あ?あぁ、あれか?……見た事がねぇな」

「私はあるよ。私の記憶が確かなら、あれは――」


 何かしらの心当たりがあるらしき麗奈により、近くに停車し下車すると共に空に滞空するソレへと警戒しつつも近付く一人と一匹。


「やっぱり、無人機の一種みたいだね」

「これが?かなり小さい機体ね、小型機種にしては大きいけれど中型という程でもない大きさ……」

「お、俺様達を見てやがる。手でも振っとくか?」

「いや、待って。ここは私が」


 麗奈は確信に至りという表情でヒメハナバチは警戒を露に考察し、ローマンはヘラヘラと笑いながら興味の赴くままに行動を提案する。

 そんなローマンを押し留めて、麗奈は何やら珍妙な動きを手早く二三度繰り返す。


「今の動きは何かしらぁ」

「ああ、初めのは手話、二つ目は簡単なハンドサインだよ。音声を収集するらしき機構は目視で確認出来たけど、距離があるからね。所属と敵意がない事を取り敢えず示したよ」


 成る程と思うヒメハナバチだったが直後に思い直し、やはりこの親友は底が知れないと心持ちを改める。

 そしてそんな緊張感の無い会話をしつつも警戒を続けていた三人、その中でも一際早く()()に気付いたローマンが警告を発する。


「その甲斐があって近付いて来ている様子だぜ」

「あー、あー。聞こえているかね、此方は現場指揮官のオキムラソウジ(荻村荘治)という者だ」

「これはご丁寧に。私の名前はウォンド、此方がヒメハナバチ。今はそう名乗っている」

「ふむ。偽名を名乗るのには訳がおありかな、そして其方は何者かね」


 自ら現場指揮官と名乗ったオキムラというその人物の声には疑いが含まれていることを瞬時に察知した彼女等は注意をその無人機の声の主へと向け始める。


「前者に関しては少し違う。()()()()()()()というだけ。後者に関しては私達二人は見た目の通りに人間、そして此方が推定するに元養鶏場の鶏兼現ヒトガタ鳥類のローマン」


 代表してデイナーは己の知っている事から中でも最近の特異な点を簡潔に述べる。

 しかしあまりに簡潔な内容に対して疑念が深くなると共にその声の主は戸惑いを見せる。音声マイクの向こうからは少しザラザラとした空気が漏れ出している。


「それは、一体どういう……」


 現場指揮官は困惑している。

当然にウォンドと名乗る少女に注意を払わざるを得なかった。


 ――この少女、自棄になった訳ではない様子。

しかし、恐ろしく肝が据わっているな。まるで、公証人かの様な立ち振舞い。何者か、とはこの少女の為にある問答なのだろうな。


「端的に話そう。私達二人は元々の接点の無い二人組で此方は最近知り合った、対してローマン氏には現在私達が滞在している村落の住民だと此方は認識し、実際その通りであると理解している」


 ……まぁ最近出会ったというのは若干嘘でもあるけれど、問題はない。戸籍上、私達に接点は無い筈なのだから、不明な接点を相手に開示するということはしない方がいいだろうね。


 ――そう、嘘ではない。

ローマンの住んでいる村に滞在している事も本当の事だし私達が今まで出会った事等無いだろう。

 よしんば私たちに接点があるとすれば街中ですれ違うかその程度の事。それはもはや接点とは呼べぬだろう。


「……成る程、概要は理解する。が、少し待て。私達自衛隊の責務として自国民の保護には徹底せねばならないのだ。御理解していただけるかね」


 あまりにも自信…というよりは確信…に近い感情を想起させるその声色に現場指揮官(オキムラソウジ)は思案する。

 楽しんで頂けましたでしたでしょうか。


 最後まで読んで下さって有難う御座います。


 次回更新は本日と同時刻とさせていただきます。


 もし宜しければフックマークと作品評価ポイントをそれぞれ


☆☆☆☆☆ から ★★★★★ に


□ から ■ へ


どうぞ 宜しく御願い致します!!



 次回更新は明日の午前1時程を目安とさせて頂きます。 それでは、また次回。



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