街へと続く道① 傷付きました。賠償を請求する!
今回は3300文字程度と少し長めの話となってます。
普段の冷徹な主人公の姿だけでなく、 きちんと人間らしい感受性を書いてみたかったので今回の話を設けました。
10:21
あの後も話し合い、今の世界情勢事が解った。
どうやら、ローマンが言うに私達が此処へと訪れる少し前に砲撃らしき爆音が響いていた事やこの先に特徴的な足跡らしきものが街へと続いていた事等。
そして、その足跡は二種残されていた事と、片方は此方側で一度折り返し街へと続いている事等。
……つまりは、足跡の片方は此方へと残っている事となる。私達にとっての脅威が、ね。その時の会話は余りにも軽い調子で告げられたので、咄嗟に大きく反応を返せずに少しの後に慌てて悲鳴にも似た声を挙げてしまった。おのれ、ロマン。この恨みは忘れないっ。
……まぁ、情報は役に立つだろうけど。
であってもそれは別!
――少し前
ローマンからの情報が回り怒り心頭した麗奈が正気を取り戻した少し後。聞かされた情報の真偽を確かめるべく山道を下っている只中にて。
「はぁ、はぁ……」
興奮の跡が窺える上気した頬に吊り上がった目尻とを振り撒き、少し乱れた髪を手籤で髪をすく麗奈。
「やれやれ、やっと落ち着いたわねぇ?」
「うん、もう大丈夫」
「なら良かったわぁ」
ヒメハナバチは安心した様に息をつく。
「あれ?ロマンは?」
「ああ、何時の間にか何処かに行ったわねぇ。帰ったんじゃないかしら?」
「くっ、ロマン……!あんな大事な事をずっと黙ってたし、挙句の果てに言うだけ言って帰るなんて!」
ロゥは録な説明も聞かせずにさっさと帰ったローマンを睨み付ける勢いで怒る。
「まぁまぁ、獣の足跡位は慣れているでしょうし」
「いや、そうじゃなくて……っ!」
問題なのは、未だに信用もされていない。処か、素面で真面に会話も出来ない程に人見知りを発動していた事だ。そして、獣の足跡らしきものならこの処は見慣れていたのでさして重要でも無いと何も言わずに今朝の朝から今まで居た事だ!
「別に気にしなくて良いわよ?まだ出逢って数日なのだし、今からがスタートよ」
ロマンが少し人見知りなのは以外だったけど。意外に人間らしい感性が強いのかしらねぇ。
「ま!いいや!気にしても仕方ないし!」
確かに、ヒメハナバチの言う通り。特に気にし無い事にしよう。そうしよう。
「そうよぉ、そうしなさぁい?」
友達と思っていた人に遠慮されて萎えるなんて、存外に普通の面倒な女の子っぽさはあるんだけれどねぇ。これでモテないのが少し不思議よねぇ?
「それで、この事態に犯人がいる前提で話すけど、軍隊や警察は何をしてるんだろうね」
ヒメハナバチの励ましに気分を立ち直らせたロゥは話題を取り替える。
「それはねぇ、この世界は一応は大昔のリアルを基にして造られていると、紹介されているのよねぇ」
面倒な事してるなぁ。ゲームの世界丸々一つを資料から用意するなんて、とんだ変態じゃない。
麗奈は心の中で開発陣の株価を急暴落させる。
「そうなんだ。で、軍隊と警察は?」
「まずねぇ、今、この国に軍隊は無いのよぉ」
「ない?いやいや、大学の講義では我が国が軍隊を手放したことはない、長期的な軍事権の放棄など、あり得ないって……」
何処の国に、そこそこの国土を持つのに国防に軍隊を持たない国が在るのか。
自分の常識から言って有り得ないと麗奈は思う。
「まぁ、そうとも言えるのでしょうけど?でもね、実際には第二次世界大戦と呼ばれる古の大戦で我が国は大国USAに敗戦を喫し、ファシズム条約によって軍隊を持てなかった事があるの」
それは知っている。敗戦国は戦勝国の監視かに置かれる事は百も承知だ。だが、それにしても……
「でも、軍事力を放棄した事は敗戦の直後を除いて無いと教えられたけど?」
「そこは、祖国防衛の精神よ。平和を追求する事を義務付けられた日本……昔の我が国の名前ね?も、軍事力を保有する抜け道は設けられていたのよ」
やはり、未だに軍事力を手放しているなんて事は無く軍隊は無いが軍事力は在るのか。
「それが、防衛出動よ。自国の周囲に明確な敵意を持った脅威が現れたとき、同盟国や友好国が危機に陥った時に限ってだけれど、軍事力を発揮する事が許されたのよ」
殆ど屁理屈みたいだけどさ。
「今は、それってことで認識して良いの?」
「ええ。事前協議は必要でしょうけれど、代表者は事前承認が認められる筈よ。それ位の強権はあると見て良いでしょうからねぇ」
ふーん。此程に早く軍隊……いや、軍事力が展開されているのならこの国の代表は随分と臆病らしいね。
「防衛出動、ねぇ」
そういえば、小さな頃に父が所有していた書籍に記されていた。要件は、外部からの攻撃に対して、だったか。
「考えるに、事前協議を事後承認に代えてでも発動する判断を下す可能性は高そう、かな」
「なら、軍隊と合流する事は決まりで良いかしら」
頼れるモノはとことん利用するべきよねぇ。
「うーん。そういえばさ、この国は何処まで権利が認められているの?それによっては反対かなぁ」
「それなら安心して頂戴。例えば昔々、天候操作も覚束無い時代には《日照権》なるモノが在ったそうだから、大丈夫よぉ」
「そこまで……その、明記する必要がある?」
「この時代が、私の考えている文明レベルの知っている時代なら、よ?USAは大国だけど、社会貢献が何よりも評価される社会、らしいわねぇ。だから、個人の感情で判決を決めない国民性は今も昔も変容していないわ」
なら、感受性には大きな違いはなさそう、かな?
それなら、コミュニケーションが成り立つだろう。
「違いは……未だに本職の裁判官が人間に限られるという所かしらね」
ヒメハナバチの補足に麗奈が素直に驚いた様子で聞き返す。
「え?機械律法整備が無い?」
「ええそうよぉ、だから機械律には権利無用よ?最も、ゲームの中で扱われるのは機械律法に抵触しない極々単純化された機械亜律、単なる事象に分類されている物だから」
面白そうな事を聞いた、とばかりに怪しく目を細める麗奈の声は何処と無く弾んでいる。
「へー、そう」
「……ロゥ?」
「ん?なに?」
「あ、いや、呼んでみただけよ」
「?なら、いいや」
微妙な空気感になりつつあるそこに、
――現在
そして私達二人と一匹は、その足跡の確認に訪れている、のだが……。
「これって……履帯、かな?」
「それは何かしら?」
記憶を思索しそれらしきものを思い出した麗奈に声を掛けるヒメハナバチ。
麗奈は若干疑問顔だが思った事を口に出す。
「確か、戦車っていう鉄の装甲と砲撃を持味とした兵器だったはず」
「多脚戦車の前に在ったのね、そんなの。戦車は多脚戦車が最初だと思っていたのだけど」
ヒメハナバチは余りにもマニアックな知識に親友の経歴を思い出し、心の中で納得する。
「そんなこと無いよ?馬で引くヤツが最初」
「馬は私の記憶が確かなら、純粋な自然交配血統は絶滅危惧種だけれどねぇ」
しかし、動物を使った戦車という何時の時代か想像もつかないモノを聞かされて親友のコアな知識に少しひき吊った顔を疲れたように弛めて飽きれとも苦悩ともとれない微妙な表情を浮かべ言葉を溢す。
「あー、飼ってなかったっけ?白馬を二頭くらい」
「えぇ、飼っているわよぉ。威綱ちゃんと手嚇ちゃんをねぇ」
「ああ、そうだわ!新しくブラックホースを迎える事に成ったから、また今度会いにいきましょう?」
「オッケー、予定とっとくよ」
「解った。それじゃ、脚を取りに戻りましょ?」
「はいヨー」
そして車を置いてある畑の直ぐ傍に歩いて行く麗奈達、そして後をつける一匹の陰。
――車内
「さて、行くかァ!」
「いや……何で乗ってんの?」
いかがでしたでしょうか!
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例えばもっと女の子達の絡みを見たい!
とか、
私オカマなんだけどオカマってもっとこうだよ!
とか、
ネカマなのに中身女の子なの!?
女の子なのにネカマって呼んで良いの!?
みたいに、ドンドン、バシバシ、ジャンジャン、
ジャカジャカと!どうぞ、よろしくお願いしますよ?
次回更新は来週月曜日となります!では!!




