BoggyをBanditと推定!撤退を要請する!
今回は期間が空いたので少し長めです。
最近はブックマークが少し増えて嬉しい限り。
日々設定の練り込みのために久方振りの学びに勤しんでおります。
近く、無線についても学んでみようかと考えて、何時かは無線についての描写でもしてみましょう。
――麗奈個人宅
「第一回っ!作戦会議~!」
友人の家に来て無駄に大きな声を張り上げて場を盛り上げんとする少女が一人。
誰あろう。そう、 合法ロリこと夏目塁である。
「……」
そして自宅に着て騒ぐ友人の前に無表情で不満を露にしている少女が一人。
誰あろう。そう、伊吹麗奈である。
「うっそ~!テンション低っ!」
明らかにやる気のない態度を示す例のに対して、
こちらも明確に遺憾の意を示す塁。
「だってさ?」
ため息を付かんばかりに面倒臭さを全面に露にした表情で、分かれとでも言うかの様に半目でねめつける様に不満を溢す麗奈にムッとした表情で 再び遊びに誘う塁。
「もっと盛り上がろ?ほら、わぁーい!」
それに関しての麗奈の反応は冷ややかなものだったが。
「わぁ、はぁ」
しかし返事を返している辺りは、本当に少しだけであろうが多少なりとも楽しんでいる素振りはある様だと、興味のない事にはとことん無関心な友人を塁は思う。
「ほら、溜め息しない!」
さっきまでは割と乗り気だったのに、何でかな?
「いやさ、私が近くに居て、御義母様は何もしないと思う?」
わけがわからないと言ったような疑問がさらけ出している塁に対し、麗奈は唐突に問い掛ける。
「いや?」
お母さんのことだから高身長で格好良い麗奈を 自由にできる日があったのなら必ずその日をモノにするだろう。
なるほどね?つまりは、何時もの奴を警戒している、と。
「予定が空いてて、御母様が大人しく御茶会でもすると思う?」
まあそうだよね。塁ちゃんは可愛い系だから、 私みたいなタイプを着せ替えできるチャンスがあったのなら、逃がさないのが御義母様の流儀。
洋服のデザイナーである御義母様は、常に洋服のモデルとなる人材を探し続けている。思えばあの時に御義母様に見つかってしまったのが運の尽き。
御義母様マイブームが去るまでは決して逃してはくれないだろう。
「いえ?しないでしょ、御母様だし」
麗奈の懸念通りお母さんは必ずそうするだろう。 幼少期は家に帰るたびに着せ替え人形にされていた私だ、万が一にも再びあのループにとらわれないためにお母さんの好みは常に把握している。
最近は水着のデザインに特に執心しているから、 子供体型の私には着られない様な大人の水着は必ず麗奈に御株が回ってくるだろう。そして万が一にもお母さんが作業中に作業部屋へと侵入したのなら、最悪だ。暖房の効いた密閉性の高い部屋でぬくぬくすっぽんぽんでありとあらゆる採寸や、デザインの変更に付き合わせ続けられるだろう。
「まさかとは思うけれど、御義母様にゲームの事話したりしてないわよね?」
お母様はファッションに関してはありとあらゆる妥協をしない方。当然本人の好みは最大限尊重するが、今回の様な個人の趣味の場合に限っては別だ。
多少露出度が高い服装や扇情的な服装ならばまだ良いが、平気でエロ方面のセンシティブかつ大胆な衣装さえぶっこんでくるから質が悪い。
「……」
麗奈は無警戒しすぎだと感じることはあるがまあ気持ちは解る。完全にロリ体型の自分にすら色々とアレな箇所を露出する衣装を平気で渡してくる母親だ、過去にはいかに母親であったとしても法律的に厳しい事態もあった。
――まぁ、そこは金持ちの特権として即座に法律を捻じ曲げて回避したが。
「有難う、愉しかったわ。でも、私にはこのゲームは合わないみたい、今回は残念だけれど――」
ほーう、つまりは話したということで受け取って良いのかな?ならば――
「わぁ!待って、待って!Please wait!」
ちょい待ちぃ! 如何にお金の心配は無いとしてもせっかく買ったゲームなんだから、ここで投げられては困るというもの! 私は麗奈と一緒にゲームをプレイしたいのだ!
塁は麗奈の行く手を阻むように、幼児体型の体をめいいっぱいに広げて寝室への通路を塞いだ。
必死の説得の言葉に耳を傾けたのかあるいは子供の体を押しのけて進むことに罪悪感を覚えたのか、麗奈は一時的には寝室への歩みを止めた。
「何故に旧西洋圏語?」
違った。ただ単にツッコミを入れるためだった。
「えっ、解るの?」
止まったのはいいけど、何で解るの?私は資格を持ってるけど、麗奈は資格を持っていないはず。
一応聞いてみるけれど偶々単語を知っていただけだろう。
「うん」
何をそんなに驚いているのかな? 引き取りも、発音も、読み書きもできるけれど、流石になまりや 暗喩まで用いることはできないのに。
別に文法通りに喋っているだけ、で大したことはして無いと思うけれど。
「このチートめっ!」
はぁ?マ・ジ・で?あり得ないよっ!
「あだっ!」
痛い!馬鹿力女め、結構強くやったな?
何をそんなに怒っているのかな? 別に大体話せて読めて、書けるだけじゃない。
流石に誰かに教えられるほど理解が深いわけでも無いのに。
「古代語だよ!?古代語!なんで知ってるの!?」
古代語といえば、遥かな昔の世界で普及していた統一される前の言語。時代の流れと共に統一され 一つの言語となっていった現代語とそれを話す現代の人間は古代語が存在したことさえも知らない者が居るというのに。
今井は世界中の文化及び人類や各国の歴史を収集するライブラリに文化遺産の一部として保存される程度の誰も学ぼうとしない既に全ての謎は解明され 発展の余地のない廃れた学問。
私は歴史ある家の生まれとして家の方針的にそれを勉強せざるを得なかったが、そうでない場合にはこんなマイナーな学問を検索しようとするものなど居る筈が無い。……今まではそう思っていた。
このとんでもない友人が現れる前までは。
「見て、読んで、書いたから?」
別に何も大したことはない家にそれに関するはるか昔の資料が眠っておりそれを回収した時に少しだけ手元に残しておき、其を暇潰しに研究した。
唯唯、其だけだ。
「一般に古代語を扱った文書は出回ってる筈無いでしょ!」
本当にこの規格外は!
そんなものライブラリ以外にこの世に存在するとか普通は思わないし、有り得ないでしょ!
どこかに参考になる文章が残ってる訳無い!
「いや、昔の書類とか親書が家に有ったから」
確かに。普通の家庭には古い書類を置いている、なんて家庭二十一世紀的な処はあまり無いだろうなとは少しだけ思うがそれなりの家にはあるでしょ?
「阿呆!余計にあり得ないよ!」
紙媒体が全滅してからもう何隻立っていると思っているのか、この親友の頭の中身について偶にではあるが疑問に思う。
「いや別に、家だって紙媒体を重要視してるなんて古典的な発想ではないよ?ただ、現物の書類を電子データに加工する際に貴重な暗号が失われないようにするためであってね?」
21世紀の暗号文なんて消してしまうにはあまりに貴重でもったいないと思うけど……。
「そんな理由で嵩張る紙媒体を保存してる家は麗奈の処だけです~」
今の時代、軍歴に興味がある輩といえばテロリストか、軍人関係者が最有力候補だろう。
しかしそれにしたって、コンピューターによる解析をかける必要すらない単純な暗号パターンを保存している訳ではない。
ミリヲタと呼ばれる人種はいるが学術的な価値すら見出されるであろう。が、しかし。学術的に価値があるからと言って、特に面白いこともない単純な暗号パターンの羅列に金を払う輩など居なかろう。
「ふん?そうなんだ。意外だね?」
暇つぶしに暗号を解読してみるのも面白いんだけどな~。
「そうなんだよ~。はい、油断したね?」
塁はその小さな掌で麗奈の腰に抱き付く。
一見幼子の抵抗の如く儚いその有り様に反し、麗奈の腰に万力と錯覚せんばかりの締め付けとその小さな体駆からは想像だにしない超重量が襲い掛かる。
「ちょっと、離してくれないかな?」
腰に巻き付く鋼鉄の蛇へと説得を試みる麗奈。しかし…
「い・や・だ」
…ノータイムで交渉は決裂した。
「知らないね」
そうと知るや否や親友を切り捨てる事を即断する麗奈。
「くっ」
「逃がさないよ!」
しかし、相手は鋼鉄の蛇である。
超密度を誇るその細腕から更に凶悪な力が伝う。
「相変わらずの馬鹿力っ!ロリの癖に!」
「なんと言おうがこの腕は離さないよ!」
「重い!」
「あーっ!言ったね!?言ってはいけない事を!」
――十数分後
其処には、壁に飾り付けられた洒落た装飾、
前衛的な金属板、子供サイズの落とし穴が残るばかりであった。
世にも珍しい青銅製の剣を担保にゲーム継続を確約した塁はほくほく顔で母親に通話を掛ける。
一つは、家の骨董蔵より青銅製の剣を放出する許可を貰う為に。
そしてもう一つは、次の趣味の生贄が内定した事を伝える為に。
ウキウキで通話をかけるその顔は、バイトのシフトを代わってもらうような気軽さで、地獄への生贄を代わって貰った事への罪悪感など、微塵も感じさせない至って健やかな笑顔であったという。
最後まで御覧頂き有り難う御座います。
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次回更新は今週の金曜を予定しております。
水曜日はイベントがあるので御休みです。
今年は特別なHALLOWEENですからね!




