彼方に先んじる者に勝利を、至天を頂く者に繁栄を
今回は少し短いです。
それというのも書きたい場面が少なかったからで、 二階から眺めに3505時ぐらいになると思いますので許して。
話し終えた後。
「さて、この話は終わり。 このまま次の予定を話し合うのもいいけれど、その前に他にいくつか話さなきゃいけないわ」
さっと話を切り上げたヒメハナバチは次の予定を決める前に何かを話し始める。
その様子からはどことなく焦りのようなものも見受けられる。ウォンドははそれを悟ると不思議そうな様子で首を傾げる。
「そう?何、話さなきゃいけない事って?」
「ステータスを開いて右下をご覧なさい。 何か書いてあるでしょう?」
メニューを開いて一箇所を示すヒメハナバチに進められるままメニューを開いて確認するウォンド。
そこには何かしら意味ありげな数桁の数字と稼働予定時刻という表示がなされていた。
「えーと、これ?稼働予定時刻って、なに?まぁ、大体の予想はつくけど」
ウォンドは何とはなしに意味を悟るが、一応ヒメハナバチに確認を取る。
「それは今回までのサーバーの稼働時間、この世界を演算処理しているシステムの消費リソースを抑えるために、 初期の段階だからなるべく公平性を持たせた状態でゲームの運営を試している段階だったりで、稼働する日程と稼働時間が詳細に決められているのよ」
「なるほど。それってつまりここに書いてある表記から言うと、どのくらい?」
ウォンドが指し示した欄には以下の数字が羅列されている。
2015/3/16(火)14:56
15796/2/7(火)14:58
演算加速化倍率:300%
「そうね、今回は初期段階での稼働。どうやっても通常稼働時よりも短い時間での稼動に限られているけれど、それでもこのゲームには時間加速が行われている。これは知っているわね?そして上の数字かゲーム内の時刻で、下が現実世界の時刻になっているわ」
「なるほど、つまり?」
「ゲーム内稼働時間残り27分、つまり現実世界内での9分間ね。ちなみに今回の稼働は約二時間よ」
「なるほど。まぁ初回だし、実プレイ時間は十分かもね」
「時間もほとんどないわよねぇ。私は大人しく明日に回して今回はログアウトするわ。
まだ少し時間はあると言ってもほんの少しよ。
アバターに睡眠をとらせる用意だけしたらあなたもログアウトしましょう?」
「あい、了解」
「ログアウトしたら明日の予定について少しだけ話し合いましょうか。ログアウトしたら真っ先に連絡を入れるわね」
「オッケー。ところどこからログアウトできる?」
「メニューにログインオプションがあるわ。
ここからログアウトを選ぶ場合は最後に休んだ場所へと、休憩できる場所でログアウトを選んだ場合はその場にアバターを残してログアウトできるわ」
――警告:残ログイン可能時間5分後。
現在ワールドに接続している全プレイヤーは直ちに指定の操作を行い仮想世界からの離脱を試みてください。
「おっと、いよいよかな?それじゃあ向こうで」
「わかったわ。さて、それじゃお休みなさいね」
「ええ、良い夢を」
Side:現実―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―
ツルツルとした吸湿性の高いクッション椅子から冷たい床面に降りた麗奈は軽く伸びをする。
「ふぅ」
そして、一切体に疲れがなくともはっきりと感じる身体への感覚のフィードバック。
それによるゲーム内での脳神経の疲れ。
「凄い。感覚の違いもない、でも手応えがある」
確かな安全性と現実と変わらぬ感覚により冴え渡る意識と感覚・アドレナリンの高揚に麗奈は各巻の息をつく。
「これが、《コフィン》」
麗奈はその筐体を見回すと、暫くの娯楽の登場にひっそりとした喜びを浮かべる。その脳裏には今回も自身には過ぎた玩具を提供してくれた親友の姿。
「ただ、身体が鈍らないようにトレーニングはしないとね。感覚は鋭敏になってるのに筋が弛んでる」
しかし、そんな玩具も所詮は玩具。
遊び以外にはさして向くわけでもない。
麗奈は何時もより軽めのトレーニングを、と考え、
「さて、まずは」
――親友からの連絡を受けるとしますか。
いかがだったでしょうか?
今回は短いので特にこれといって内容も書いていないですけれど これからの展開に少しでも興味を持ったなら!
是非とも感想・ブックマークをよろしくお願いいたします!
明日明後日二日間で計4話を投稿しようと考えていますので、お楽しみに。




