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Maskedfear ONLINE  少女は理不尽を望む《更新再開》  作者: わさびねぎ魔
0日目 プロローグ HELLO UNDERWORLD
1/46

穏やかな日々

初投稿です、キャラ設定世界観、副題、主題、

何もかもぶっつけ本番一発書きです。

つたないところもあると思いますが、

もし読んでくれた方、ここはこうではないか、

解釈が違う、一致しない、ここはおかしいなど、

どんどん言ってくれると嬉しいです。


2021/12/26/3:32 改稿(検討)《済》

 包まれるような暖かさ、囀ずる小鳥の歌声。

いつも通りの平凡な朝羽毛の包容から目を覚ます。

窓から差し込む陽光が中空に舞う塵を照らし出す。

まるで天からこぼれ落ちるような光を作り出すカーテンを開け、窓を開く。


 塵が窓へと吸い込まれていき、みどりの香る涼しげな空気が鼻を擽る。


「んぅ~」


 くしくしと雪のような指で目元を擦る少女。

明るい茶髪、可愛らしい声、艶やかで透き通る肌。穏やかな紫紺の垂れ目とその下にある黒々とした黒一点のコントラストが美しいそのなきぼくろがなければ、天使と見間違えるような芸術的な美しさだ。


 しかしながら、まるで天女のごとき顔にそれがあることで、紅顔の美少年の珠の肌に引かれた一筋の傷あるいは紅や化粧のように、どこか浮世離れした美しさのなかに潜む怪しさを与えてもいる。

そんな穏やかな空間に、少し無粋な電子音が響く。


「ん?なんだろう、カードの引き落としかな?」


 少女…伊吹麗奈…は仮想ウィンドウを雪のように白い、淑やかな指で通知をタップする。差出人を確認し、僅かながらに眠たげに細められたまなざしを見開き、驚きを露わにする。


………それもそのはず差出人は意外な人物―――麗奈のことを唯一の親友と呼んで憚らない、変わったところのある親友―――からだったのである。



「塁ちゃんからプライベートメール?珍しいね?」


 そしてメールを読み進めるにつれて呆れ、納得の入り交じるため息と共に少しだけ嬉しそうに笑う。


「なるほどね?ふふっ、塁ちゃんらしいや」


――――――――――――――――――――――

From HanAhiMeBAti@pm.com

To YamabukiGG@om.com

…………………………………………………………………………

麗奈起きてる~?ほんとは電話したいけど、時間が無いからメールするね!昨日話したけど、今日はいよいよ、全感覚没入型ナノマシン搭載最新機種、

機能完全版仮想世界接続装置、世界初の本物の精神信号化装置!その特徴的な神経伝達機構から、

名付けて《コフィン》!

その初回生産分が!遂に!店頭に並ぶ日が来たよ!

麗奈の分も押さえてるから、一緒に遊ぼうね!

――――――――――――――――――――――――

 どうやら新しい玩具が届き、それを設置するのに夢中で、思考操作でメールを送ったらしい。


 しかも、わざわざ自分の分以外に私の分もらしい。

メールには書いていないが、今日中に家にも来るだろう。それまでにスペースを造って、掃除しよう。


「返信は…これでよし」


―――――――――――――――――――――――

From YamabukiGG@om.com

To HanAhiMeBAti@pm.com

…………………………………………………………………………

わかった、楽しみにしとくね!

でもその前に。貯まってる宿題するから、

一度家に来て勉強会だよ?

それが終わったら、遊ぼうね?

―――――――――――――――――――――――


 メールも返したし、ご飯食べて家事しなきゃ。

朝ごはんはベーコンとサラダ、パンでいいかな。


 ジュ~っとベーコンの焼ける音。

サラサラの塩と、砕いた胡椒。


 みずみずしいサラダにごまドレッシングの香り。


 ふわふわの白パンに、マーマレードのジャム。

普通より甘いこのジャムは、知り合いの果実農家

の方から譲ってもらった、天然物だ。

合成器が作る味気のないものとは較べられない、

そんなとっても美味しいジャムをたっぷりと。


 朝ごはんの準備ができたら、食卓につく。

少し古めの木材のテーブルに運ぶと手を合わせる。


「頂きます」


 まずはベーコンから。

スープのような濃厚な肉汁と、

味を引き締める胡椒と適度な塩分。


 美味しい。


 続いて、白パン。

自家製のマーマレードジャムがたっぷりで、

良い小麦を使った白パンと合わせると最高だ。


最後にサラダ。


 トマト、レタス、紫キャベツ、とり笹身。

絡み付くごまドレッシングの香りと油が、

野菜をさらに美味しくする。


 美味しいごはんを食べることに没頭する。

数分もしないうちに食べきってしまった。


「ご馳走さまでした」


 一日の始めにしっかり食べると、活力が沸く。

ピシッと目を覚ませるので、朝が苦手な麗奈には

必要なモーニングルーティーンだ。


 しかし、少しばかり食べすぎたせいで、

色々大きくなってしまったのは困りものだと思う。


「さて」


 掃除洗濯、皿洗い、勉強、家計簿。

やることは沢山ある。

彼女が来る昼までに終わらせないとね。




 第一章開幕です。テーマは自由。

皆さんは自由とは何だと考えますか?



 お楽しみいただけましたでしょうか? 

もしよろしければブックマークと感想、共有などなど、どうぞよろしくお願いします。


 追伸:御意見、御感想募集中!

バシバシコメント下さい!作者のモチベーションに、

ちょっとばかりの幸福にも繋がります!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 冒頭部分の文章が詩的な美しさもあってとても素敵ですね! 後半のお料理&朝食シーンは、短文と体言止めでリズム感良くとっても美味しそう! 冒頭部分との対比が面白いと思いました。 [一言] ツイ…
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