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知らぬが仏②

どうも。お久しぶりです。天才改め重要参考人です。

どうやら先日見かけた六人の高校生ですが、本当に行方不明になったらしくどういう訳か私が重要参考人として取り調べを受けていたのが昨日までの出来事です。どこをどう見たら僕が男女六人もの誘拐計画を実行するような悪人に見えるのでしょうか、捜査能力云々の前に人を見る目を養った方がいいですね。こちらが下手に出てやればつけあがって高圧的で前時代的な警察組織の片鱗を見せていただきました。

曰く、現場に残されたスマホのカメラに何かを叫びながら走って向かってくる半裸の変態がいたようです。そんな変態が本当に存在するとは世も末ですね。はい。残念ながら僕のことです。監視カメラの映像は謎の光に阻まれて何も映っていなかったそうで。まあもし映っていたとしても僕だけなので何も状況は変わりませんがね。嫌疑不十分ということで任意同行から解放され久しぶりの我が家です。


何はともあれこの世のすべてを知ったつもりでいた私の目の前で人間が瞬く間に消えてしまったという怪異が起こったのですから、これからするべきことはただ一つ、そう原因究明のみです。

まず第一に思い浮かぶことと言えば神隠しです。そんな非科学的なことが第一だなんて我ながらばかげた発想だとは思います。しかし常人には理解のできない神秘が関わっていなければとても納得できない現象を見てしまったのです。とはいえ神にその解決を求めるのは人類が積み上げてきた科学の歴史を冒涜するようなものでデウスエクスマキナは物語だから許されるのです。


そこに論理性を求めた時可能性が最も大きいものは彼らが消え去る前に足元に光った幾何学模様ぐらいなものだろう。強いて似たものを挙げるとすれば西洋儀式魔術における魔法円が近しいでしょう。幾重にも重なった円の中央に六芒星が描かれハングルあるいは神代文字のような記号が所狭しと並んでいた。魔法は今でこそ非科学の象徴のようなものですが、遠い昔では理論体系が確立された一種の科学として扱われたらしいではないか。人を違う場所に移動させるような魔法があるなどにわかには信じられない。


この世には知らないままでいる方が良いことがあるのではないか。禁忌というか触れてはいけない何かがそこにあるのではないのだろうかと思ってしまう。

とりあえず今日のところはおいておいて、ギャルについての更なる理解を求めて電脳の海をさまようとしましょう。

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